C・ロナウドにとって悔しすぎたカタールW杯 決勝Tでのベンチスタートに元監督は「戦略的な決断」

ポルトガルはベスト8で姿を消した photo/Getty Images

当時はロナウドの状態も上がり切らなかった

あれが最後のワールドカップになるのかは分からないが、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドにとって昨年のワールドカップ・カタール大会は悔しい形で幕を閉じた。

これまで通りチームの絶対的エースとして大会へ臨んだものの、グループステージ3試合で思うようにパフォーマンスレベルが上がらなかったことから、当時監督を務めていたフェルナンド・サントスはベス16のスイス戦でロナウドをベンチスタートにした。

それはベスト8のモロッコ戦も同様で、このゲームをポルトガルは0-1で落として姿を消した。タレント的には優勝も狙えると評価されていただけに、伏兵モロッコに完封されての敗北はショックが大きかったはずだ。
英『Daily Mail』によると、当時ポルトガルを指揮していたサントスは今でもロナウドをスイス、モロッコ戦のスタメンから外した決断を正しいと信じているようだ。あの大会中のロナウドは本来のリズムを発揮できなかったとの意見で、今でも同じ決断を下したはずと語る。

「今でも同じ決断を下すだろう。それは戦略的な決断だった。まずチームのことを考えないといけないからね。 誰もが我々は世界チャンピオンになれると思っていたし、もしモロッコを撃破してべスト4でフランスと対戦していたら、おそらくクリスティアーノはスターティングイレブンに入っていただろう。あの時の彼にはリズムがなかった。私たちはワールドカップに至るまでの試合、そして最初の試合で彼にリズムを与えようと努めたが、それが彼に欠けていたものだった」

すでにサントスはポルトガル代表の職を離れており、今はロベルト・マルティネスがチームを指揮している。マルティネスはワールドカップ後もロナウドの招集を続けていて、サウジアラビアのアル・ナスルでゴールを量産しているロナウドはEURO2024予選で9ゴールの大暴れだ。ここまではマルティネスのフットボールが上手くフィットしている印象だ。

サントスのサッカーはポルトガルの豪華タレントたちを活かし切れていないとの指摘もあり、加えてロナウドの状態も万全ではなかった。今のロナウドの状態で大会に入れていれば、もう少し上へ進めたかもしれない。それこそベスト4でフランスと互角に戦うことも不可能ではなかったはずだ。

ロナウドにとっては苦い結果となってしまったが、ロナウドが万全ならば決勝まで勝ち上がってアルゼンチン代表のリオネル・メッシとバトルなんてシナリオもあり得たのだろうか。

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