90年代〜2000年代ならもっと評価高かった? “今夏プレミアNo.1補強候補”にもなるJWPの実力

ウェストハムに加入したウォード・プラウズ photo/Getty Images

セットプレイのキッカーとしても心強い

プレミアリーグも開幕から1か月ほど経過したが、今夏のNo.1新戦力は誰だろうか。

その候補に挙がるべき活躍を見せているのは、サウサンプトンからウェストハムに加入したMFジェイムズ・ウォード・プラウズだ。

アカデミー時代よりサウサンプトン一筋を貫いてきたウォード・プラウズだが、チームは昨季プレミアリーグから2部へ降格。それを機に、3000万ポンドの移籍金でウェストハムへ移籍することになった。
サウサンプトン時代より評価の高い選手ではあったが、やはり実力は本物だ。ウェストハムでは早くもリーグ戦で2ゴール3アシストを記録しており、欠かせない存在となっている。

そんなウォード・プラウズの強みの1つが高いキック精度だ。フリーキックの精度はリーグ屈指で、コーナーキックなどセットプレイのキッカーとして計算できる。近年はスピードやパワー、サイズなどフィジカル面に話題が集まる傾向にあるが、必殺のキックを持つ選手がチームに1人いると心強い。

英『Football365』はウォード・プラウズを元イングランド代表MFデイビッド・ベッカムと重ね、もう少し前の時代にプレイしていれば今より高い評価を得ていたはずと主張する。

「はっきりとした理由は分からないが、セットプレイを得意とする選手がやや時代遅れになっているところがある。かつては1つのクラブに1人は所属しているのが当たり前だったフリーキックのスペシャリストは、今では希少な存在となった。ただ、そのキック精度こそウォード・プラウズの強みだ。コーナーキックでもフリーキックでも、リーグには彼以上のスペシャリストはいない。ある意味、ウォード・プラウズは時代に合っていないのかもしれない。彼が90年代や2000年代初頭にプレイしていたら、評価は違っていたかもしれない」

これは多くのチームに言えることかもしれない。セットプレイが重要と言いながら、近年のサッカー界は身体能力に強みを持つプレイヤーを好む傾向にある。プレイスピードはかなり上がっているが、フリーキックのスペシャリストは世界的に減少していると言ってもいいか。

ウォード・プラウズのようなキック精度を持つ選手は、ウェストハムのような中堅クラブにとっては貴重だ。指揮官デイビッド・モイーズにとっても頼れる存在となっているはずで、ウォード・プラウズの獲得は今夏を代表するヒット補強と言えそうだ。

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