PSGのスター軍団化は大失敗だ メッシ、ムバッペ、ネイマール揃えるも起こったのはトラブルばかり

ネイマール、ムバッペ、メッシの超豪華な3トップも長続きしなかった photo/Getty Images

日本ツアーでもムバッペ、ネイマールは見られず

カタールのオイルマネーを背景に、2010年代から急激な成長を遂げてきたリーグ・アンのパリ・サンジェルマン。しかし、このところ同クラブをめぐるニュースはネガティブなものばかりだ。

現在もっとも懸念が大きいのが、FWキリアン・ムバッペをどうするのかという問題。2024年に契約が切れるムバッペはレアル・マドリードへの移籍がすでに合意済みで、これが原因でナセル・アル・ケライフィ会長との関係性が悪化したとされている。会長は契約を延長するか、今夏に出ていくかを迫ったとされ、ムバッペの来夏のフリー移籍を認めない方針だ。

ムバッペは今夏、いかなる場合でもPSGを退団しないという意向を会長に伝えたとされるが、契約延長は拒んでいる。延長に応じなければムバッペを試合に出さない意向であるという報道もあり、フランス代表のエースストライカーが飼い殺しになる可能性がある。
ネイマールの去就も怪しい。『the Sun』によれば、ルイス・エンリケ監督が構想外を伝えたという。古巣バルセロナと2年契約で個人合意したとの報道も出てきた。チームのシンボルとなるべく2017年夏に獲得されたネイマールだが、昨季は負傷の影響で11試合出場にとどまり、存在感を見せることはできなかった。

リオネル・メッシとの別れも美しいものではなかった。クラブの許可を得ずにサウジアラビアへ無断渡航したことが咎められ、ファンからはブーイングを浴びる始末。観光大使としての契約の一環でサウジを訪れたとされているが、そもそも財政問題でバルセロナを不本意に追われたメッシの心がPSGになかったことは否定できない。

急激なスター軍団化をもくろむも、こうしてみるとトラブルばかりのPSG。今夏は来日したものの、ネイマールは1試合も出ることなく、ムバッペの方はそもそもツアーに帯同していない。スター軍団という触れ込みに肩透かしを感じたファンも多かったのではないか。

ムバッペの去就問題などが原因で、ルイス・エンリケ監督がさっそく辞任するのではないかという話まで出てきてしまった。PSGの悲願はチャンピオンズリーグを制覇することだが、このような状態でマンチェスター・シティやレアル・マドリードと張り合えるのかは大きな疑問だ。PSGのスター軍団化は、大失敗と言っても過言ではないだろう。

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