「『自分だけが権限を持つ』と明記することが重要」 未来のチェルシー指揮官に求められる強気な契約交渉

チェルシーの共同オーナーを務めるベフダッド・エグバリ氏とトッド・ベーリー氏 photo/Getty Images

的確な人員整理が求められる

新オーナーの下で戦っている今季のチェルシーは非常に苦しんでいる。現在はフランク・ランパード監督が暫定で指揮をとっている状況だが、彼が就任して以降このチームは公式戦4連敗中。チャンピオンズリーグは準々決勝で敗退し、リーグ戦は11位と来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得が絶望的だ。

この要因の一つには、夏と冬に大型補強を敢行しスカッドが膨れ上がってしまったことが挙げられる。前指揮官のグレアム・ポッター氏もこれに悩まされていたようで、チャンピオンズリーグの決勝トーナメントに臨む際には夏に獲得したFWピエール・エメリク・オバメヤンを登録メンバーから外す事態となった。

チェルシーは夏に改めて正指揮官をチームに迎え入れると予想されるが、新指揮官に任命される人物はこういった状況に直面しないよう工夫する必要がある。英『Evening Standard』によると、かつてアーセナルで長期政権を築いた名将アーセン・ヴェンゲル氏も新指揮官となる人物に向けて警鐘を鳴らしている。
「若い監督にアドバイスしたいのは契約を結ぶ時のことだ。契約書には『自分だけが権限を持つ』と明記することが重要だ」

「そうすれば誰も君の同意なしに選手を獲得することはできないし、チームに干渉することもできない。それに伴いチームマネジメントの責任も一人で負うことになる」

「そうするとその後の立場が変わってくる。通常、クラブが君を欲しがっている時は君の方が強い立場にある。3試合負けてからそれを契約に盛り込もうとしても、それはもう難しいことなんだ」

夏の早い段階でチェルシー指揮官に就任し、ヴェンゲル氏のアドバイスを実践することができれば、ある程度自分の望むスカッドで来季を戦うことも可能だろう。指揮官のチーム作りはクラブとの契約交渉から始まっている。

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