アーセナルの中心選手となった
現在プレミアリーグ首位を走るアーセナルで、キャプテンとして活躍しているMFマルティン・ウーデゴー。彼が“神童”として世間から多くの注目を集めるようになったのは16歳でレアル・マドリード入りを果たした2015年頃のことだが、その時にアーセナル入りしていた可能性もあったようだ。
2021年1月にローンでレアルからアーセナルへと移籍し、翌シーズンには完全移籍を果たしたウーデゴー。ミケル・アルテタ監督の下でトップ下のレギュラーとして活躍しており、今季はここまで公式戦26試合に出場。現時点で昨季の成績を上回る8ゴール5アシストという結果を残している。
そんなウーデゴーは、『The Players' Tribune』で自らのキャリアを赤裸々に振り返っており、2015年にレアルではなくアーセナル行きが間近だったことを打ち明けている。
彼はサッカーゲームをプレイする際にいつもアーセナルを選んでいたほど昔からこのチームに好感を抱いていたようで、数々のビッグクラブと交渉を行う中でもアーセナル移籍を決断する寸前だったと述べている。
そして彼は実際にロンドン・コルニーの練習場で練習し、当時の指揮官アーセン・ヴェンゲル氏にも会っていたという。テレビで見てきたレジェンド・ヴェンゲル氏と食事をした際は、「彼は今、僕のことを分析しているのだろうか?」「フライドポテトを食べたら印象が悪いかな」と緊張のあまり悩んでしまったらしく、「多分そのままにしておいたほうがいいんだろうな」と判断したことを笑い混じりに明かしている。
それでも最終的にレアル行きを選んだのは、レアルがチャンピオンズリーグの覇者であったこと、世界最高の選手たちが揃っていたこと、激しく競争しながらサッカーに取り組めるBチームがあったこと、当時のBチーム指揮官がジネディーヌ・ジダン氏だったことなどを複合的に判断した結果だったという。
ストレートでアーセナルへ移籍していたらどうなっていたのかは気になるところだが、レアル・マドリード、ヘーレンフェーン、フィテッセ、レアル・ソシエダを経てアーセナルに辿り着いたからこそ、心身ともに洗練された今のウーデゴーがあるはず。これまでに培ってきた経験を活かし、愛すべきアーセナルをCL出場やリーグ優勝に導くことができるか。