クリア数が2位、チャンスメイク数は1位 完璧な“攻守二刀流”グリーズマンのサッカーIQが高すぎる

前回大会とは異なる形でフランス代表に貢献するグリーズマン photo/Getty Images

モロッコ戦でも圧巻のパフォーマンス

優勝した前回のFIFAワールドカップ・ロシア大会では4ゴールを奪っていたフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンだが、今回のカタール大会では準決勝が終わった段階で未だ0ゴール。数字だけを見れば、やや寂しいかもしれない。

だが、グリーズマンの貢献度は得点数では語れない。元より運動量の多いアタッカーではあったが、今大会のグリーズマンはかなり低い位置まで下がって守備に走っている。この動きがフランス代表を助けているのは間違いない。

14日には準決勝でモロッコ代表と対戦したが、このゲームでもグリーズマンはチーム2位タイとなる3回のクリア回数を記録。モロッコに何度も攻め込まれたが、グリーズマンが自陣ペナルティエリアで相手の攻撃を跳ね返している姿も印象的だった。
そして攻撃面では、チームトップとなる4回のチャンスメイクを記録しており、今大会のグリーズマンは守備陣と前線を繋ぐ役割も上手くこなしている。強いチームには全体をコントロールする選手がいるものだが、フランスではグリーズマンがその役割をこなす。前回大会から4年半の時が経ち、31歳のグリーズマンはベテランとして渋い仕事もこなしてくれる選手になった。

モロッコ戦は早い時間帯に先制し、その後はモロッコの攻撃を受け流しながらFWキリアン・ムバッペを走らせるカウンターアタックで追加点を狙ったフランス。危ない場面もあったが、フランスの理想に近いゲームだったのではないか。そのスタイルを完成させるうえでグリーズマンの存在は欠かせず、ファイナルのアルゼンチン戦でもグリーズマンは攻守両面で危ないシーンに顔を出してチームを助けることだろう。

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