2017年のU-20W杯“シルバーボール”を覚えているか MVPのソランケを超える大出世

日本戦に出場していたバルベルデ photo/Getty Images

5年でソランケ、オーギュスタンらと大きな差がついた

2017年に行われたU-20ワールドカップを覚えているだろうか。日本代表も堂安律や冨安健洋、中山雄太、久保建英ら現A代表選手たちの活躍もあってベスト16の成績を残した大会だ。

この大会でMVPに選ばれたのは、イングランド代表FWドミニク・ソランケだった。当時のU-20イングランド代表で10番を任されていたソランケはチェルシーのアカデミーから出てきたストライカーで、大会当時もそれなりに有名な存在だった。

では、ゴールデンボールに選ばれたソランケに次ぐシルバーボールに選ばれたのは誰か。U-20ウルグアイ代表の一員だったMFフェデリコ・バルベルデである。
バルベルデがこの大会に出ていたことを記憶している人は多くないかもしれない。当時もレアル・マドリードと契約は結んでいたが、トップチームで戦力になっていたわけではない。この大会でウルグアイ代表と日本代表はグループDで対戦しており、バルベルデもフル出場して堂安や久保とマッチアップしている。結果はウルグアイが2-0で勝利を収めているが、この時バルベルデが将来レアルでスターになると予想していた人は多くなかったはずだ。

今ではインサイドハーフ、右ウイングをこなす絶対の主力となっており、スペイン『MARCA』はゴールデンボールを受賞したソランケ以上の大出世だと取り上げている。ソランケはプレミアリーグで思うように結果を残せず、現在はボーンマスでプレイしている。A代表とはほとんど縁がなく、この5年でバルベルデとの差は大きく開いた。

当時の大会では5ゴールを挙げたU-20イタリア代表MFリッカルド・オルソリーニが大会得点王に輝いているが、ボローニャでプレイを続けるオルソリーニも25歳を迎えながらA代表では2試合しかプレイ出来ていない。

オルソリーニに次ぐ4ゴールを奪ったU-20フランス代表FWジャン・ケビン・オーギュスタンもユース年代では有名だったが、こちらはA代表歴ゼロだ。現在はスイスのバーゼルに移籍しており、育成年代で有名だったからと言ってその後の成功が保証されているわけではない。

5年前の時点では、バルベルデよりもソランケやオーギュスタンの方が有名だったかもしれない。それでもバルベルデは世界最高のMFの1人とまで評価されるようになり、このU-20ワールドカップでは一番の出世プレイヤーと言っていいだろう。

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