移籍金GK最高額男が監督交代で大躍進 6試合で失点はわずか2つ、1試合で7セーブ記録。指揮官は「ワールドクラス」と称賛

ケパ・アリサバラガ(右)を信頼するグレアム・ポッター(左) photo/Getty images

堅守が目立つチェルシー

シーズン途中でクラブをCL制覇に導いたトーマス・トゥヘルを解任したチェルシー。後任は絶好調のブライトンを率いていたグレアム・ポッターとなった。

ポッター政権の初陣はCLでのホーム、ザルツブルク戦となり1-1の引き分けに。そこからここまで5試合が消化されたが、対クリスタル・パレス(1-2〇)、対ミラン(3-0〇)、対ウルブズ(3-0〇)、対ミラン(0-2〇)、対アストン・ヴィラ(0-2〇)と全勝を記録している。ポッターは長い時間をかけてブライトンを強くしており、チェルシーでも時間がかかると予想されていたが、そんなことはなかった。

この6戦で目立つのは失点の少なさだ。失点はレッドブル・ザルツブルクのノア・オカフォー、パレスのオドソンヌ・エドゥアールに許した2点のみで、そこから一切失点していない。強い時期のチェルシーは堅守が光るが、今はまさにその強い時期なのだろう。その中心にいるのが、GKケパ・アリサバラガだ。
ラ・リーガのアスレティック・ビルバオで飛躍を掴み、2018年にチェルシーにやってきたケパ。移籍金はGKでは最高額の8000万ユーロとなった。しかしチェルシーでは思うようにいかず、クラブがエドゥアール・メンディを獲得すると、ケパはベンチに。選ばれていたスペイン代表からも外れてしまっている。

そのため今夏の移籍市場では移籍の可能性が報じられていたが、残留。トゥヘルが解任されポッターが来たことで、ケパの序列は変わった。

ケパはポッター政権の初陣から守護神を務めており、メンディが負傷から復帰した今でも変わらない。6試合でフル出場し失点はわずかに2つ。セーブ数は15を記録している。直近のヴィラ戦では7セーブを記録して勝利に貢献している。

「とくに前半はワールドクラスのパフォーマンスだった。あの場面でケパは必要だったし、彼は素晴らしいセーブをしてくれた」

英『Daily Mail』では7セーブで勝利に貢献したケパをポッター新監督が称賛している。

ケパの起用が増えたのはこういったセービングの安定もあるが、ビルドアップでの貢献度の高さを評価しているのだろう。メンディよりも足でボールを扱う技術に長けており、3-0と快勝したミラン戦ではパス成功率89%、ロングボールは7本中5本成功させている。パスの出し手であればメンディよりも優れており、セービングに安定感が生まれればケパが重宝されるのは至極当然のことだ。

監督の交代でチャンスを掴んだケパ。プレミアでは2試合連続でクリーンシートを達成しており、23日マンチェスター・ユナイテッドとのビッグマッチでもビッグセーブに期待だ(データは『SofaScore』より)。

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