わずかな時間でプレミアトップに “怪我をしないCB”としてシティを救ったポルトガル代表DFの強み

リーダーシップを持つルベン・ディアス photo/Getty images

最高の買い物だった

約2年前の2020年9月29日にマンチェスター・シティがルベン・ディアスの獲得を発表した。

当時のシティにはジョン・ストーンズ、アイメリック・ラポルトと名のあるセンターバックはいたが怪我での離脱が多く、本職は中盤のフェルナンジーニョや当時それほど出番のなかったエリック・ガルシアを大一番で起用せざるを得ないなど、層の薄さが目立った。そこでシティは翌年の夏にディアスとネイサン・アケの2人のCBを獲得している。

シティは現チェルシーで当時ナポリのカリドゥ・クリバリをファーストターゲットとして狙っていたが合意に至らず、ベンフィカに所属していたディアスを総額6500万ポンドで獲得している。
クリバリから5大リーグ未経験のCBにターゲットを変えており、当初獲得を疑問視する声もあったが、2020年10月リーズ・ユナイテッド戦でシティデビューを飾り、その後出場機会を増やしてプレミア初年度ながら32試合でピッチに立っている。その年からシティはリーグ連覇中であり、ディアスの獲得は大正解だった。若く計算できるCBであり、この年からシティの守備陣に安定感が生まれることになる。

ディアスは現代的なCBでビルドアップでの貢献度、守備強度の2つの強みを持っている。安定感は素晴らしく、キャプテンシーはヴァンサン・コンパニを思い出させる。チームメイトとのコミュニケーションを欠かさない守備者と評判で、新加入マヌエル・アカンジはシティデビューとなったセビージャ戦でディアスとコンビを組んでおり、「彼(ディアス)が何度も話しかけてくれたから、戦いやすかった」と英『The Athletic』で話している。

英『Manchester Evening News』によると、10月2日のマンチェスター・ダービーに出場すればシティでの通算100試合目となるようだ。非常に優秀な成績であり、指揮官であるジョゼップ・グアルディオラからの信頼がうかがえる。負傷離脱の少なさも影響しており、シティ移籍後怪我で出られなかったのはたったの8試合だ。

移籍後2度のプレミア制覇、リーグカップ優勝、年間最優秀選手とたった2シーズンでこれだけのタイトルを獲得したディアス。今季はプレミア3連覇、CL初優勝をシティは目指しており、それを成し遂げるにはディアスの活躍が必須となる。

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