9年前は“18失点”で優勝していた レヴァンドフスキの穴埋めへバイエルンが目指すべき道

バイエルンはデ・リフトを獲得 photo/Getty Images

攻撃だけが穴埋めの方法ではない

バイエルンはFWロベルト・レヴァンドフスキの穴をどう埋めるのか。新シーズンへ話題はそこに集中している。超のつくワールドクラスFWを失ったのだから当然と言えるが、見るべきはそこだけではない。

直近2シーズンで気になるのは、失点数の増加だ。例えばバイエルンの連覇がスタートした2012-13シーズンは僅か18失点でリーグを制し、2014-15シーズン(18失点)、2015-16シーズン(17失点)、2016-17シーズン(22失点)と、失点はかなり少なく抑えられていた。

ところが、2020-21シーズンはこれが44失点に増加。昨季も37失点喫しており、この数字は直近10シーズンではワースト1位&2位である。攻撃の方はレヴァンドフスキのおかげもあって2019-20シーズン(100得点)、2020-21シーズン(99得点)、昨季97得点と爆発してきたが、守備も改善が必要なポイントだった。
特に最近はダビド・アラバ、ジェローム・ボアテングのDF2枚を手放し、今夏もニクラス・ズーレがドルトムントへ向かった。チームもダヨ・ウパメカノ、バンジャマン・パヴァールなど若い実力者を加えてきたが、まだ満足するレベルには達していない。若いDFが多いこともあり、リーダーシップの部分も気にかかる。

そこで今夏バイエルンが手を伸ばしたのがユヴェントスDFマタイス・デ・リフトだ。デ・リフトも若い選手ではあるが、経験は豊富だ。センターバックとしての実力、将来性も十分で、数年間は最終ラインを任せられるであろうデ・リフトを引き抜けたのは大きかったと言える。

独『DW』もこの補強で失点数が減少するか注目している。レヴァンドフスキ退団で攻撃力ダウンは避けられないだろうが、2014-15シーズンと2015-16シーズンは80得点でリーグ優勝を達成しており、シーズンに100ゴールも奪わなければいけないわけではない。失点数を減らすことも立派なレヴァンドフスキの穴埋め作業である。

失点を20点台前半まで少なくできれば理想的だが、デ・リフトはバイエルンの最終ラインを変えるのか。

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