なかなかゴールを奪えぬまま25歳と中堅世代に
2015年、イングランドのメッシと呼ばれることもあったレフティーアタッカーがマンチェスター・シティと契約を結んだ。
イングランド世代別代表に選ばれてきたFWパトリック・ロバーツだ。
ロバーツのキャリアは実に順調で、マンCと契約した2015-16シーズンはスコットランドの名門セルティックにレンタル移籍し、いきなり6ゴールを記録。続く2016-17シーズンもセルティックで9ゴールを記録し、さらなる明るい未来が予感された。
しかし、ゴールラッシュはここで止まってしまった。その後レンタル移籍したスペインのジローナ、イングランドのノリッジ・シティ、ミドルズブラ、ダービー・カウンティ、フランスのトロワでは合計して2ゴールしか奪えず、今冬サンダーランドへ完全移籍することになった。
マンCのトップチームでは54分間しかプレイ出来ず、25歳と中堅世代を迎えた。A代表歴もなく、思い描いたキャリアではないだろう。ただ、今冬移籍したサンダーランドでは少しだけ光も見えた。
サンダーランドは3部相当となるリーグ1に所属するクラブだが、そこでロバーツはリーグ戦1ゴール、さらに2部昇格を懸けたプレイオフのシェフィールド・ウェンズデイ戦でも1ゴールを記録。実はこの2ゴールは、ロバーツにとってセルティックでプレイしていた2016-17シーズン以降では初となるシーズン複数得点だった。実に5年も前のことだ。
サンダーランドは無事に昇格プレイオフを勝ち抜き、新シーズンはプレミア・チャンピオンシップでの戦いがスタートする。それに合わせ、ロバーツとの契約も2024年まで延長された。次に目指すはチャンピオンシップでの躍進であり、その先に夢のプレミアリーグ復帰がある。これはサンダーランドにとって悲願だ。
ロバーツもプレミアリーグでプレイしたいだろう。最後にプレミアリーグでプレイしたのは2019-20シーズンのノリッジ時代であり、キャリア全体では71分間しかプレミアリーグでプレイしていない。
かなり遠回りなキャリアにはなっているが、ロバーツはチャンピオンシップで結果を残せるのか。昇格プレイオフでの活躍からサポーターの信頼も掴み始めているはずで、ここからの巻き返しに期待だ。