明確な基準が欲しい
先日行われたレアル・マドリード対マンチェスター・シティのCLラウンド4。最終的にはレアルが大逆転で次のステージに駒を進めることになったが、この試合で目立ったのはいわゆる時間稼ぎだ。特に2ndレグの延長後半にはレアルの選手が倒れ込み、長い時間ピッチ内でプレイすることがなかった。そうなれば当然アディショナルタイムも長くなるが、実際は3分のみと短く、シティ側からすればもっとあると思っていたに違いない。
英『Daily Mail』もこの一戦のATについて明らかに短いと主張。3分よりも長いATを追加するべきだったとしている。そこで解決策として提案されているのは、怪我、交代、審判からの注意とプレイが止まるタイミングは確実に時計を止め、試合時間を60分にするといったものだ。そうなればレアル対シティであったように、何もしない時間がただただ過ぎることはない。すでにバスケットボールやアメリカンフットボールなど他競技では採用されており、サッカーにも導入するというアイデアは以前からあるという。
この60分というのはボールがピッチ内でプレイされている今季のプレミアリーグの平均時間を指している。正確には55分3秒であり、ここ10年で最低の数値のようだ。最長でシティ対バーンリーの65分42秒、最短でウェストハム対ブレントフォードの41分33秒と20分以上の差がある。どのゲームもプレイタイムを均一にしたいのであれば、こんなルールも検討の余地があるかもしれない。
プレイタイムの均一が行われれば、いわゆる時間稼ぎがほぼ見られなくなるだろう。それは意味のない行為であり、負傷であれば本当に怪我をした際に倒れればいい。そういった時間稼ぎは“技術”としてここまで取り入れられてきた側面があるが、このルールが導入されれば廃れていくのは間違いない。
レアル対シティは劇的な展開が待っていたが、その陰でルール改正の必要が見つかった。プレイタイムをいじるのは少し大がかりではあるが、怪我の処置や交代など、プレイできていない際の時間の進みを止めるかどうかは、考える必要がありそうだ。