ナンバー10にもなれる多様性が強み 今季“41試合13ゴール11アシスト”を記録するフォーデンの成長は止まらない

3試合連続で得点関与中のフィル・フォーデン photo/Getty images

3試合連続で得点に関与している


先日レアル・マドリード相手に4-3と快勝したマンチェスター・シティはプレミアリーグ第35節リーズ・ユナイテッド戦に臨んだ。

ミッドウィークにはレアルとの2ndレグを控えているということもあってケビン・デ・ブライネとベルナルド・シウバがベンチからのスタートとなった。しかし、これがゲームを難しくさせてしまう。シウバが不在ということもあって後方でのビルドアップがバタつき、特に左サイドバックのネイサン・アケにボールが渡ればリーズの激しいプレッシャーにさらされ、ミスを連発。ボールは保持するが、攻められない状態となっていた。

それでも、12分左サイドでフリーキックを得ると、フィル・フォーデンが高精度のパスを供給し、ロドリがヘディングで合わせて先制点をゲット。さらに54分には再びフォーデンのクロスからルベン・ディアスがボックス内に落としてアケがゴールネットを揺らしている。先制してもリーズのプレスを上手くかわせないシティだったが、2点差と心の余裕ができたのかそこからはシティペースとなり、最終的には4-0と差を見せつけるゲームとなった。

試合序盤は不安が漂うゲームだったが、チームを救ったのはフォーデンだった。先制の場面でも素晴らしく、2点目はアシストがついていないがコーナーキックからフォーデンが絶妙なパスを供給したことでゴールが生まれている。3点目のガブリエウ・ジェズスのゴールもフォーデンのスルーパスであり、パスから実質3ゴールをお膳立てしている。

このゲームではトップ下のように振舞っていたフォーデンだが、彼の多様性には驚かされる。レアルとのCLラウンド4では左ウイングでの出番であり、そこでも素晴らしいパフォーマンスを披露している。他の選手であればプレイするポジションが試合ごとに変わればどうしても差が出てしまい、ミスがあってもおかしくないが、フォーデンはほとんどミスをせずにプレイし、結果を残すことができる。出場した直近の3ゲームではすべての試合で得点に絡んでおり、今季はこれで41試合13ゴール11アシストとなった。全コンペティションを合計しての数字だが、ゴール&アシストで二桁に乗せられるのは素晴らしいことだ。

英『manchester evening news』では「ナンバー10の役割をこなし魔法をかけた」とチャンスメイカーとして振舞ったフォーデンを称賛している。チームの中では最高点であり、充実したシーズンを送っている。

試合を重ねるごとにシティでは重要な選手になっているフォーデン。これでまだ21歳というのが驚きであり、これからの活躍に期待だ。

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