アジア最終予選を通じて得た二本の強力な槍 伊東・三笘コンビは世界に通用する?

日本代表の攻撃の大部分を担う伊東純也 photo/Getty images

スピードと鋭い切れ味を持っている

ベトナム代表との試合を終え、長く苦しいアジア最終予選全10試合を戦い抜いた日本代表。7勝1分2敗と圧勝とはならなかったが、最終節を残してワールドカップ・カタール大会行きを決めている。

[4-3-3]の導入、各ポジションでの世代交代と有意義な最終予選となったわけだが、本大会に向けて最も喜ばしいことは伊東純也・三笘薫からなる二大エースの登場だ。

伊東は以前から素晴らしい選手であったが、この最終予選でさらに代表での地位を確立している。最終予選では3節サウジアラビア戦以外に全試合に出場しており、その中で4ゴール決めている。特にアウェイのベトナム戦とオマーン戦は伊東のゴールがなければ引き分けていた可能性が高く、救世主となった。守備でも頑張れる選手であり、現時点でのスタメンを不動のものにしている一人だ。

三笘は伊東と対照的にプレイタイムは短いが、その中で仕事ができるタイプだ。2-0で勝利したオーストラリア戦ではわずか6分で2ゴールを決めており、終盤に切れるジョーカーとしての一面も見せている。1-1と引き分けになったベトナム戦では残念ながらノーゴールだが、左サイドからのドリブル突破は非常に魅力的であり、彼が生きるように周囲を整備することができれば、日本の左右の槍としてカタール大会でも活躍できるはずだ。

また、カウンターでも脅威となることができるのも良い点だ。アジア最終予選での日本の立ち位置はトップレベルであり、ベトナム代表のように5バックなど策を講じて相手が守備重視で向かってくることが多い。しかし、カタール大会でそれを日本に対してやってくる国が多いかといわれれば、そうではない。逆に日本が欧州や南米の強豪たちに対して守備的な陣形を組む可能性はある。そういった試合で伊東や三笘のスピードを生かした高速カウンターが刺さるのだ。両者は個で攻撃を完結させられる選手であり、本大会が楽しみである。

アジア最終予選ではその攻撃力で日本代表を救った伊東と三笘。ベトナム戦では不発となったが、今後は彼らを左右に置いたシステムが試されることになるだろう。

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