イタリア勢のCL制覇はいつになる? 国内リーグ盛り上がっても欧州では勝てぬ現状

インテルもCLはベスト16突破ならず photo/Getty Images

今季もベスト16で全滅の可能性

今季もセリエAの優勝争いは大きな盛り上がりを見せているが、少し残念なのが欧州カップ戦での戦いだ。イタリア国内リーグの盛り上がりに比べ、欧州カップ戦では思うような結果が出ていないのだ。

チャンピオンズリーグではミランがグループステージ敗退、インテルも決勝トーナメント1回戦でリヴァプールに惜しくも敗れた。両チームともスクデットを争っているが、まだ2つのコンペティションを戦い抜くだけの選手層は揃えていない。まだチャンピオンズリーグ制覇までは時間がかかる印象だ。

チャンピオンズリーグで生き残っているイタリア勢は、16日にビジャレアルとの2ndレグを控えているユヴェントスのみ。今季はユヴェントスも苦戦しているが、近年のイタリア勢はユヴェントスくらいしかチャンピオンズリーグで目立った結果を残せていない。今季も唯一の生き残りになってしまい、最低でもベスト8には進みたい。ビジャレアルとの1stレグは1-1のドローとなっているが、ホームでの2ndレグでビジャレアルを撃破できるか。
ヨーロッパリーグの方も変わらない。プレイオフではラツィオがFCポルト、ナポリがバルセロナに敗れてしまい、残っているのはアタランタだけだ。アタランタはレヴァークーゼンとの決勝トーナメント1回戦1stレグを3-2で勝利しているが、アウェイで迎える17日の2ndレグは油断ならない。ここでも全滅は避けたい。

最後に今季から創設されたヨーロッパ・カンファレンスリーグだが、ここではローマが生き残っている。この第3のコンペティションにどこまで力を入れるかは難しいが、顔ぶれを見ればローマは優勝候補の一角と言っていい。決勝トーナメント1回戦1stレグではオランダのフィテッセを1-0で撃破しており、リーグ戦の方に集中しつつカンファレンスリーグでもファイナルへ進めれば理想的だ。

各コンペティションでイタリア勢が1チームずつしか残っていないのは寂しいが、欧州カップ戦では苦戦が続いている。まだイングランド勢、バイエルン、レアル・マドリードといった強敵とは互角に戦うのが難しく、特にチャンピオンズリーグでは優勝候補に挙げられるクラブが見当たらない。

資金面での差もあるが、イタリア勢はどうライバルとの差を埋めていけばいいのか。チャンピオンズリーグでは2009-10シーズンのインテルが最後の優勝となっており、2020年代のうちに何とか次の欧州王者を生み出したいところだ。

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