“長谷部誠ジャパン”誕生の日はくるか W杯経験者がサムライブルー引っ張る選択肢

長く日本代表のキャプテンマーク巻いてきた長谷部photo/Getty Images

指導者の海外組も増やしたい

日本が初めてワールドカップに出場した1998年のフランス大会から約24年。次なるステップの1つとして期待されてきたのが、日本代表選手としてワールドカップを経験した日本人監督の誕生だ。

これまでの日本代表は主に経験豊富な外国人監督にチームを託しており、フィリップ・トルシエ、ジーコ、イビチャ・オシム、アルベルト・ザッケローニ、ヴァイッド・ハリルホジッチなど、歴代の外国人監督たちは日本のサッカー界発展に尽力してくれた。

しかし、選手とのコミュニケーションを第一に考えるなら日本人監督が理想だ。Jリーグで結果を出している日本人監督はもちろん、今後は欧州トップリーグのチームで指導者の経験を積んだ代表OBが日本の指揮官になるオプションも増やしたい。
その点において、フランクフルトと2027年まで契約を延長した長谷部誠の今後は非常に楽しみだ。まだ引退時期は明確にしていないようだが、現役を退いた後はフランクフルトのコーチに転身すると見られている。

5大リーグで日本人監督が指揮を執るのはライセンス面でもハードルは高いが、指導者の経験を積めるだけでも大きい。何より長谷部はブンデスリーガで長く活躍し、欧州カップ戦も経験している。代表では主将として3度ワールドカップに出場しており、これ以上ない将来の日本代表監督候補と言えるのではないか。

今すぐというわけにはいかないが、現役引退後に指導者として経験を積み、どこかのクラブチームで結果を残せれば代表監督候補にも挙がってくるはず。選手としてワールドカップを複数回経験していることが何よりの強みで、長谷部はブラジル大会での悔しさやロシア大会でのベルギーとの激闘など様々な思いを味わっている。その経験は代表にとって極めて大きなものだ。

10年後、15年後にその道が見えてくれば面白いが、指導者でも海外で活躍する日本人が出てくるのか。選手の海外組が増えている中で監督の海外組は少なく、新たな日本サッカー界の一歩として期待がかかる。

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