ドイツの“消えた天才”は今どこに バイエルンで華々しいデビューを飾った男の現在地

かつてはバイエルンでもプレイしていたガウディーノ photo/Getty Images

オーストリアで再起を図る元ワンダーボーイ

かつて、17歳にしてバイエルン・ミュンヘンで眩い輝きを放っていたMFを覚えているだろうか。その名はジャンルカ・ガウディーノ。2014-15シーズン、この男の大ブレイクに期待していたファンも少なくなかったことだろう。

14-15シーズンのブンデスリーガ開幕戦でリーグデビューを記録し、当時チームを率いていたジョゼップ・グアルディオラ監督からも大きな期待をかけられていたガウディーノ。そのデビュー戦では90分間で59本中57本のパスを通し、成功率は驚異の96.6%を誇った。また、走行距離でもチームトップの12.9kmをマーク(スタッツはブンデスリーガ公式サイトより)。この時点で、多くの人がこのMFに輝かしい未来が待っていることを信じて疑わなかったはずだ。

しかし、そこからガウディーノがスターの道を歩むことはなかった。1年目こそトップチームで公式戦11試合に出場するも、翌シーズンはU-23カテゴリでの活動が中心に。これをキッカケとしてガウディーノのキャリアは停滞。2016-17シーズンにスイス1部のザンクト・ガレンにレンタル移籍すると、翌シーズンにはセリエAのキエーヴォへと売却された。その後はヤングボーイズ(スイス)やザンクト・ハウゼン(ドイツ2部)に在籍するも、いまだブレイクへの道は見えてこない。“消えた天才”とはよく言うが、残念ながら現時点では彼もそのカテゴリに入ってしまっていると言っていい。
そして、今冬の移籍市場ではオーストリアのSCRアルタッハへの移籍が決定したガウディーノ。7年前に衝撃的なデビューを飾った男のキャリアは相当に厳しいものとなっているが、はたして昨年11月で25歳となったMFはここから華麗なる逆襲劇を披露することができるのか。まだ20代半ばの選手とあって、再び這い上がるチャンスは残されているはず。オーストリアで飛躍のキッカケを掴んでほしいところだが、ガウディーノの運命やいかに。

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