将来有望な若手のひとりとして期待されていたが、トップチームでのスタメン出場は2試合。はたして、今冬ドルトムントから武者修行へと向かうこととなった若手アタッカーは、レンタル先で成長して帰ってくることができるのだろうか。その若手アタッカーとは、FWアンスガー・クナウフ(20)だ。
現地時間21日に、ドルトムントから1年半のレンタルでフランクフルトに移籍することが発表されたクナウフ。かねてより各方面から期待されていたものの、同選手は分厚い層を誇るドルトムントの攻撃陣でやや埋もれた存在となってしまっていた。それだけに、買取OPが付帯していないとはいえ、このレンタルは彼にとって勝負だ。もしフランクフルトで一定の成果を挙げることができなければ、レンタル終了と同時に放出というシナリオも現実味を帯びてくることだろう。
しかし、クナウフが成長を図るにあたってフランクフルトは良い環境と言えるはずだ。今季の同クラブは鎌田大地とフィリップ・コスティッチが違いを作る左サイドが優秀な一方で、右サイドの攻撃は迫力不足な印象も否めない。それだけに、縦への推進力を備えたクナウフはオリバー・グラスナー監督のチームにおいて重宝されるはず。積極的に仕掛けることができる選手は、まさに今のフランクフルトの右サイドに求められているのだ。この状況を利用して結果を残すことができれば、クナウフにはドルトムントでの未来も拓けてくることだろう。
そして、そんなクナウフには独『Spox』も「フランクフルトの右サイドを変える存在になるかもしれない。ウイングバックとして起用しても面白い」と大きな期待をかけている。フランクフルトで飛躍のキッカケを掴み、プレイできるポジションの幅も増えるとなれば、ドルトムントも彼を放ってはおかないはず。はたして、クナウフはこれからの1年半で大きく成長を遂げることができるのか。20歳FWの運命やいかに。