このままならアーセナルが上へ行く? 補強当たらぬスパーズはどう未来を描く

アーセナルは将来性が評価されている

サッカー界で最も熱いダービーマッチの1つに挙げられるアーセナルVSトッテナムのノース・ロンドン・ダービー。毎回激しい戦いとなるが、今後の力関係はどうなっていくのか。

ここ数年はトッテナムが上の順位でフィニッシュしていたこともあり、力関係はトッテナムの方が上と考えられてきた。しかし、英『FourFourTwo』はアーセナルの方が将来性があると指摘。トッテナムの今後を不安視している。

問題点の1つに挙げられているのが、補強策だ。トッテナムは2019年の移籍市場で派手な動きを見せたが、MFタンギー・エンドンベレ、FWステーフェン・ベルフワイン、MFライアン・セセニョン、MFジオヴァニ・ロ・チェルソらその年に獲得された新戦力が思うほどヒットしていない。
特に5500万ポンドを投じたエンドンベレには大きな期待がかかっていたが、今のところは完全に外れと言っていい。ガレス・ベイル2世と評されたセセニョンも思ったほど伸びてこない。ホッフェンハイムへのレンタル移籍も経験したが、まだまだプレミアリーグレベルの選手なのかは疑わしい。怪我が続いているのも心配だ。

2、3年後のアーセナルは面白い photo/Getty Images

最終ラインもアーセナルの方が高評価

翌年に獲得したDFマット・ドハーティ、ジョー・ロドンも今ひとつか。今年やってきた20歳のスペイン代表MFブライアン・ヒルもまだプレミアでは0得点で、本領発揮とはなっていない。トッテナムの場合は指揮官交代がスムーズに進んでいない問題もあるが、ここ2年ほどはチームが強化されているのか分かりづらい状況だ。

同メディアもGKウーゴ・ロリス、FWハリー・ケイン、ソン・フンミンの3名のみをワールドクラスと評価しているが、35歳のロリスと昨夏も移籍が噂されたケインがいつまでチームに残るかは分からない。この3人がいる間にチャンピオンズリーグの舞台へ戻らなければ、長期的にチーム力が落ちる危険性があると同メディアは警告する。

一方でアーセナルは昨夏に加えたDF冨安健洋、ベン・ホワイト、GKアーロン・ラムズデールがヒットし、最終ラインは一気に改善された。前線のブカヨ・サカ、マルティン・ウーデゴー、ガブリエウ・マルティネッリ、エミール・スミス・ロウも好調で、今後も年齢を重ねるとともに向上すると予想されている。未来が明るいのはアーセナルの方だ。

冨安、ホワイト、ラムズデールらで構成される守備陣は長期にわたってチームを支える可能性があるが、トッテナムにはそれがない。以前はトビー・アルデルヴァイレルト、ヤン・ヴェルトンゲンのベルギー代表DFコンビを中心に据えていたが、今は2人とも退団してしまった。まだその穴は埋まり切っていない印象か。

アーセナルがこのまま若手をキープできるならば、数年後はアーセナルが上に立っている可能性が高い。本格的にノース・ロンドンの力関係が逆転したと言われるのは2、3年後か。

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