FWからSBへコンバートされた異色の経歴 長崎のアシストマシーンが掴んだ個人昇格

セレッソ大阪への移籍を決めた毎熊 photo/Getty Images

期待できる選手だ

Jリーグはオフシーズンに突入しており、各クラブが新戦力の獲得や既存戦力の契約更新を発表している。その中でも気になるのはやはり、J2からJ1への個人昇格であり、今季も多くの選手がJ1へ旅立っていった。その中でも気になるのが、V・ファーレン長崎からセレッソ大阪へ個人昇格したDF毎熊晟矢だ。

東福岡高校、桃山学院大学を経て大卒で長崎に加入した毎熊。元はFWの選手だったが、当時監督であった手倉森誠にサイドバックへコンバートされ、一気に花開いた。ポジジョンは右SBであり、初年度から36試合に出場。今季も同ポジションで活躍し、3ゴール10アシストの数字を残している。J2ではアルビレックス新潟の高木善朗の14アシストに続く2番目の数字だ。

この数字からも分かる通り毎熊は攻撃的なサイドバックだ。前線に上がった際の存在感はピカイチであり、右サイドからクロスやドリブルで好機を演出している。普通のサイドバックであれば、ボールを味方に渡した時点で仕事は終了だが、毎熊はFWの経験を生かした動き出しを持っている。ボールを持っていなくてもボックス内に進入し、3人目のFWとしてゴールを目指す。

攻撃的なSBはどうしても守備で弱さを見せることが多いのだが、毎熊は守備も改善されてきている。特に対人性能は自身の武器であるスピードを生かしており、J1を舞台にしても躍動した毎熊の姿が見られるだろう。

セレッソでのライバルは松田陸だ。30歳とベテランとなった同選手だが、攻撃面での貢献はJ屈指だ。特に右足から放たれるキックは驚異的であり、毎熊はまず彼からポジジョンを奪う必要がありそうだ。

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