まさに冷静沈着 約3ヵ月間アーセナルでスタメンを守り続ける日本代表DFの安定感

アーセナルで不動の地位を築く冨安健洋 photo/Getty Images

移籍は成功だったようだ

難敵ウェストハムを倒し、暫定ではあるがプレミア4位となったアーセナル。開幕から3連敗と今季もクラブに暗いムードが流れたが、そこから急激に復調し、上位争いに割って入っている。

その中でも日本代表DF冨安健洋の活躍は見過ごせない。

アビスパ福岡でプロキャリアをスタートさせ、ベルギーのシント・トロイデン、イタリアのボローニャでプレイし、今季からイングランドの名門アーセナルに所属している冨安。シーズン途中からチームに合流した日本代表DFだが、9月11日の第4節ノリッジ戦から12月16日の第17節ウェストハム戦まで継続してスタメン出場している。今季はCLやELのような欧州を舞台にした戦いはないため、疲労の影響を受けにくい環境ではあるが、適応の難しいプレミア1年目でここまでパフォーマンスを見せる冨安は称賛されるべきだろう。出場時間もベン・ホワイト、アーロン・ラムズデール、ブカヨ・サカ、ガブリエウ・マガリャンイスに続く1232分と5番目の数字であり、指揮官ミケル・アルテタからの信頼の証だ。

ガナーズでの不動の地位を築く冨安だが、90分ミスの少ない安定感が彼の持ち味だ。ウェストハム戦ではパス成功率が82%とそこまで高い数字ではないが、ミスできない最終ラインで冷静にパスワークに参加し、相手のプレスを逃れている。それでいて攻撃では右サイドのサカとのコンビネーションから違いを生んでおり、今のアーセナルに彼の代わりはいないだろう。

また、守備での冷静さもハマーズ戦では光った。2点目となったエミール・スミス・ロウのゴールは自陣での冨安のボール奪取から始まっている。ここでファウルを取られてしまえば勢いは生み出せないが、冨安はノーファウルでボールを奪うことができる。この場面以外でもファウルなしで相手にボールをロストさせており、冨安の上手さが目立っていた。

23歳にして強豪クラブが集まるイングランドでスタメンの座を確保している冨安。クラブ、日本代表共に彼への期待感は大きく、今後の活躍に注目だ(データは『WhoScored.com』より)。

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