セリエAで“セーフティな守備”も学ぶべし チェルシーの有望株が直面する課題

今季はチェルシーからヴェネツィアへとレンタルされているアンパドゥ photo/Getty Images

より洗練された守備者となれるか

チェルシーからのレンタルで今季セリエAでプレイしている若き守備者は、はたして武者修行先でもうワンランク上のレベルへと到達することができるのか。その若き守備者とは、1年間のローンで今夏ヴェネツィアへと向かったウェールズ代表MFイーサン・アンパドゥ(21)だ。

昨季はシェフィールド・ユナイテッドにレンタルされ、プレミアリーグでもプレイしたアンパドゥ。その前に向かったRBライプツィヒでもチャンピオンズリーグの試合に出場するなど、同選手は着実にトップレベルでの経験を増やしている。今季ヴェネツィアで一定の結果を出せば、来季チェルシーに舞い戻って定期的に試合に出場することも夢ではないだろう。しかし、その計画の仕上げとして向かったセリエAで、アンパドゥはちょっとした問題に直面している。

その問題とは、警告の多さ。実は同選手、ここまで出場したリーグ戦3試合でいずれもイエローカードを貰っている。アグレッシブな守備を売りとするプレイヤーではあるのだが、出場した試合すべてで警告を受けているというのは少し気になるところ。備えている能力がどれほど高くても、累積警告による出場停止を何度も食らえば指揮官も継続的な戦力としては考えづらくなってしまう。それによってヴェネツィアでの出場機会が減少することとなれば、今後のチェルシー復帰を目指すうえでも大きな障害となってしまう可能性は高い。
「僕のプレイスタイルはアグレッシブなんだ。何回でもピッチでチャンレンジするプレミアリーグから来たからね。でも、カードが多いのは自覚しているし、改善しなければとも思っている。セリエAはレベルが高いから、今はどうしてもそうなってしまっているんだ。もう少し適応していく必要がある。だけど、時間とともにカードの数は減っていくと思うよ」(伊『calciomercato』より)

とはいえ、アンパドゥ本人も自身の警告を受ける回数の多さは自覚している様子。プレミア仕込みのハードなタックルも悪くないが、セリエAでファウルになりづらいセーフティな守備も覚えれば彼はもう一段階上の守備者へとレベルアップすることができるはず。はたして、この21歳はセリエAで新たな守備スタイルを手に入れ、来夏満を持してブルーズへと帰還することができるのか。2021-22シーズン、アンパドゥがより洗練された守備者となることに期待したい。

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