マンUを離れて大爆発へ ビエルサのもとへ向かったスピードスター

リーズで再起を図るD・ジェイムズ photo/Getty Images

リーズ行きで覚醒なるか

チームが敢行した大型補強の煽りを受けて、今夏マンチェスター・ユナイテッドを去ったスピードスター。そう聞けば、誰もがウェールズ代表FWダニエル・ジェイムズのことを思い浮かべることができるだろう。2019-20シーズンの加入以降、赤い悪魔での2年間において公式戦74試合に出場した同選手だが、強力なライバルの登場によって新たな挑戦を強いられることとなった。

そんなD・ジェイムズが新たに向かうのは、智将マルセロ・ビエルサが率いるリーズ・ユナイテッドだ。マンUを半ば追われる形で退団したことは残念だったものの、彼がそのキャリアに再び火をつけるための場所としてリーズはこれ以上ないクラブと言えるだろう。

その大きな理由の一つが彼の走力。リーズは以前からプレミアの中でも随一の強度を必要とするサッカーを披露しており、スプリント能力に長けたD・ジェイムズは大きな戦力となることが予想される。マンUではドリブルやパスの精度といったマイナスの部分ばかりに注目が集まってしまった同選手だが、新天地では“惜しみない上下動”という最大のセールスポイントが観衆の目を引く可能性は高い。上手くすれば、ビエルサの下でこのスピードスターは完全開花するかもしれない。
「彼自身に巧さがあるわけではないけれど、DJ(D・ジェイムズ)は周囲を活かすために重要な選手だと思うよ。リーズのような強度の高いサッカーをするなら、なおさら必要な選手だ。彼の加入で、リーズはもっと強くなると思うよ。彼のスプリントは素晴らしいし、それを長時間続けることもできる。交代枠を別の選手に割けるのは、本当にポジティブなことだと思う。ビエルサは彼のサッカーをするのにパーフェクトな選手を手に入れたと思う」(英『Daily Mirror』より)

このように話すのは、ウェールズ代表のロバート・ページ監督だ。かねてよりD・ジェイムズの能力を高く買っていたナショナルチームの指揮官は、教え子がようやく本来の能力を最大限発揮できる場所を見つけたと確信しているようだ。

マンUからのリーズ行きをステップダウンと捉える人もいるかもしれないが、D・ジェイムズにとって今回の移籍は覚醒への近道となる可能性も高い。はたして、ビエルサのもとへ向かった23歳のスピードスターは、ここから選手としてもう一段階上のレベルへと到達することができるのか。彼がリーズでどのようなプレイを披露するかは今から楽しみだ。

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