1960年よりスタートしたEURO(欧州選手権)。今回のEURO2020が16回目の開催となるわけだが、歴代の最強優勝チームを選ぶとするならばどこになるのか。
1.フランス代表(2000)
今大会では2018年のワールドカップ・ロシア大会王者としてEURO制覇を狙ってくるフランス代表に注目が集まっているが、フランスは過去に1998年のワールドカップ・フランス大会、EURO2000の連続優勝を果たしている。今回は再びその偉業に挑むことになり、当時のフランス代表と今のフランス代表は何度か比較されてきた。
EURO2000を制した当時のフランスには、MFジネディーヌ・ジダン、MFパトリック・ヴィエラ、DFリリアン・テュラム、DFマルセル・デサイー、FWティエリ・アンリ、そして主将を務めた現フランス代表監督ディディエ・デシャンらがおり、彼らは決勝のイタリア戦でもスタメンに入っていた。
さらに凄かったのは、控えにFWダビド・トレゼゲ、FWシルヴァン・ヴィルトール、MFロベール・ピレスらがいたことで、決勝ではトレゼゲとヴィルトールが途中出場から得点を挙げてチームを優勝へ導いている。層の厚さを見ても、当時のフランスも大会の歴史に残る最強チーム候補の1つなのは間違いない。
今回のフランスもFWキリアン・ムバッペ、復帰したFWカリム・ベンゼマ、バロンドール候補にも名前が挙がるMFエンゴロ・カンテ、EURO2016得点王のFWアントワーヌ・グリーズマンなどタレントが揃っており、優勝した場合には当時のフランスと比較されるだろう。果たして彼らは偉大なる2000年のフランス代表を超えられるか。
2.スペイン代表(2012)
スペインは2008年大会も優勝しているが、完成度では2012年大会のチームが上か。グループステージ初戦のイタリア戦こそ1-1と苦戦したが、大会を通じて許した失点はこの1点のみ。準々決勝ではフランスを2-0で粉砕し、準決勝のポルトガル戦はスコアレスからのPK戦で勝利をもぎ取った。
そして圧巻は決勝のイタリア戦で、ダビド・シルバやフェルナンド・トーレスの得点で4-0の快勝を収めている。決勝で4点も奪ったのは、歴代の優勝チームでスペインのみだ。シャビ、イニエスタ、ブスケッツの黄金トリオに加え、最終ラインを束ねるジェラール・ピケとセルヒオ・ラモスのコンビなど、穴は見当たらない。EURO史上最強チームと言って問題ないだろう。