“左サイドの悪魔”がベルギーを導く EUROをキャリア最高の状態で迎える男

ベルギー代表の重要人物となり得るカラスコ photo/Getty Images

注目すべきはルカクやデ・ブライネのみならず

日本時間11日深夜に開幕するEURO2020にて初の優勝を目指すベルギー代表。フランス代表やポルトガル代表と並んで優勝候補筆頭の一角に名前が挙がることも多い彼らは、はたして今大会で“欧州最強”の称号を手に入れることができるか。期待は間違いなく大きい。

では、そんなベルギー代表において躍進のキーマンとなってくる選手は誰か。順当なところでいえば、人々が思い浮かべるのはFWロメル・ルカクやMFケビン・デ・ブライネあたりかもしれない。前者は今季インテルで得点を量産し、後者は代えのきかない偉大なチャンスメイカー。真っ先に名前が挙がるのは当然だろう。

しかし、彼らのほかにも注目すべき存在はいる。サイドを縦横無尽に駆け回るテクニシャンもまた、ベルギー代表にとって重要な存在となるだろう。その選手とはMFヤニック・カラスコだ。
2020-21シーズンにリーガ ・エスパニョーラを制したアトレティコ・マドリードにおいて、WBやサイドアタッカーとして左サイドを支配したカラスコ。得意のテクニカルなドリブルもさることながら、豊富な運動量で味方を助けた働きぶりは見事というほかなかった。アトレティコのリーガ制覇にこの男は間違いなく欠かせない存在だったと言っていい。対峙する相手にとっては、まさに“悪魔”のような存在だったはずだ。そんなシーズン中の状態のままEUROにも臨むことができれば、彼はベルギー代表の要として大いに躍動してくれることだろう。

「おそらく、フィジカル的にはキャリアの中でも最高の状態にあると思うよ。でも、最高のプレイを披露するためにはそれだけではダメなんだ。自分の身体の状態を把握しながら、いつ飛び出すかを考えたり、無駄なスプリントを減らしていかなければならないのさ。でも、今はそれもきちんとできるようになっていると思うよ」(スペイン『AS』より)

どうやら、カラスコ本人も今の自分が最高の状態にあることは自負している様子。はたして、このテクニシャンはEUROでどこまでそのキャラクターを発揮してくれるのか。初優勝を狙うベルギー代表において注目すべきは、ルカクやデ・ブライネだけでない。

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