大迫勇也に続き、欧州5大リーグで通用するストライカーになれるだろうか。ベルギーのシント・トロイデンで活躍するFW鈴木優磨がシーズン終盤に猛スパートをかけている。
2月に入ってから7試合で5得点と爆発し、得点数は17点まで伸びてきた。現在はベルギー国内リーグで得点ランク3位タイにつけており、1位のヘンクFWポール・オヌアチュ(26得点)、2位のルーヴェンFWトーマス・アンリ(21得点)、同じく3位のズルテ・ワレヘムFWジャンニ・ブルーノと合わせ、鈴木も欧州で注目を浴びるストライカーとなりつつある。
欧州5大リーグのクラブはベルギーで活躍するFWたちにも目をつけているはずだが、鈴木にステップアップのチャンスはあるのだろうか。
過去にベルギー国内リーグで得点王を獲得した選手たちを振り返ると、昨季18得点を奪った20歳のFWジョナサン・デイビッドは昨夏にヘントからフランスのリールへ移籍。ベルギーからフランスへの移籍はメジャーなパターンで、デイビッドは期待に応えてリールでも10得点を挙げている。
2017-18、2018-19シーズンにはアンデルレヒトとズルテ・ワレヘムでプレイしていたFWハムディ・ハルバウィが得点王に輝いたが、ハルバウィは目立ったステップアップをしていない。30代に入っていたことも影響しているのだろう。
欧州5大リーグへ直接向かったケースでは、2016-17シーズンにアンデルレヒトで22得点を挙げた大型FWウカシュ・テオドルチェクがセリエAのウディネーゼに引き抜かれたが、結果を残せず。現在はレンタルの形でベルギーのシャルルロワに戻ってきている。
2014-15シーズンにはアンデルレヒトで20得点を挙げたFWアレクサンドル・ミトロビッチがイングランドのニューカッスルへ引き抜かれた。今もイングランドで活躍を続けており、ベルギーを踏み台に成功したストライカーの1人に含めていいだろう。
2012-13シーズンにはクラブ・ブルージュで25得点を挙げたカルロス・バッカがセビージャへ引き抜かれた。こちらも大成功を収めたケースで、ベルギーリーグから欧州5大リーグの中堅クラブへ加わることは可能だ。
日本サッカー界としては鈴木にもステップアップしてほしいところで、欧州5大リーグとはいかずともポルトガルやオランダへの移籍でも良い刺激となるはず。14位と下位に沈むシント・トロイデンで17得点を挙げている実績は評価されるべきで、さらに高いレベルでプレイする鈴木の姿を見てみたい。