ローマはフォンセカを解任すべきか 難しすぎるポルトガル人指揮官の評価

2019-20シーズンからローマの指揮を執っているフォンセカ監督 photo/Getty Images

取りこぼしは減ったが、上位に勝てず

2019年夏の就任当初に与えられたミッションは、停滞する名門を立て直すことだった。それから1年半の時間が経過したが、ASローマのパウロ・フォンセカはどこまでその任務を遂行することができただろうか。

おそらく、ファンの間でも意見は分かれることだろう。それほどフォンセカ監督のしてきた仕事の評価は難しい。昨季終盤に導入した3バックシステムが一定の成果を挙げたことや、新たに獲得してきたベテラン選手をうまくチームに組み込んだことは称賛されるべきだろう。しかし、その一方でリーグ戦における順位は就任初年度となった2019-20シーズンが5位、今季はここまで29試合を終えて7位という結果となっている。就任前のシーズンが6位だったことを考えると、劇的な変化は生まれていないと言わざるを得ない。

加えて、「上位クラブに対して勝てないローマ」というイメージもいまだに払拭することはできていない。下位クラブ相手の取りこぼしこそ減少したものの、今季はここまでトップ6に名を連ねているクラブ相手に一度も勝利を収めることができていない(3分6敗)。勝ち点差的には残り試合でも十分に来季チャンピオンズリーグ出場圏内を確保できるはずだが、上位陣との間に大きな差がある印象は否めない。

下位相手の取りこぼし減少を来季への明るい材料と見るか、それとも上位陣相手に勝てない現状を重く見るか。つまりは目指すところによって、フォンセカ監督の評価は大きく異なると言っていいだろう。現地でも同監督に対する評価はさまざまで、「ベテランを活かしたのは大きな功績。来季に期待」(伊『Leggo』)や「もう限界は露呈した。スクデットを本気で狙いたいのであればローマは今夏決断を下すべきかもしれない」(伊『calciomercato』)といった意見が混在している状況だ。

しかし、ローマはこのポルトガル人指揮官との別れを決断すべきのかもしれない。たしかに、経験豊富なベテランと期待の若手を融合させた功績は大きい。とはいえ、選手とのトラブル報道が絶えない彼にチームを掌握することができるのかについては疑問が残る。最終的には和解に至ったとのことだが、今季はチームの精神的支柱であるFWエディン・ジェコとの衝突も報じられた。チームマネジメントの部分において、同監督に不安を感じているロマニスタも決して少なくはないだろう。

「ローマとフォンセカの旅路は今季限りで終わりにするべきだ。たしかに彼を追い出すことは微妙な判断になるかもしれないけれど、彼は重要な選手との関係を失っているように見える。留まることはできないだろうね。続投することとなれば、彼はまた新たな危険を冒す気がしてならないよ」(伊『TMW Radio』より)

現役時代にローマ在籍経験のある元イタリア代表MFアンジェロ・ディ・リービオ氏も、ローマはフォンセカ監督に今季限りで見切りをつけるべきとこのように主張している。これまでローマで積み上げてきた実績に対する評価が非常に難しいポルトガル人指揮官だが、ジャッロロッシは来季以降新たな時代を築くためにも勇気ある決断を下すべきか。ファンの想いはさまざまだろうが、クラブ上層部の選択に注目だ。

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