マンCの壮絶すぎるスタメン争い 出番なき“新戦力2人”も実は重要

怪我が影響し思うように出場機会を伸ばせなかったアケ photo/Getty Images

チーム内での競争力は今季、更に高くなっている

今季もタイトル獲得に向けて各コンペティションで上々な成績を残しているマンチェスター・シティ。バルセロナやバイエルン・ミュンヘンといったメガクラブで指揮を執ったジョゼップ・グアルディオラの存在も好調なチームを作り出している大きな要因と言えるが、補強の成功は近年、目を見張るものがあると言える。今季もそれは変わらず、トップチームに加入したのは4名。ザック・ステッフェン、ネイサン・アケ、ルベン・ディアス、フェラン・トーレスとなっている。ディアスとトーレスに関しては既知の活躍をしているが、ここまで出番があるとは言えない2人についてはどうだろう。
 
GKのステッフェンはレンタル先であるドイツ・デュッセルドルフでの活躍が評価され、昨季クラブを去ったクラウディオ・ブラボの後釜としてトップチームに加わった。エデルソン・モラレスという大きすぎる壁が立ちはだかっているが、カップ戦では出場機会を得ており、先日のエヴァートン戦ではクリーンシートを達成している。加入当初はバックパスをキャッチするなど危ない場面が見られたが、今は大事な場面でも臆することなくプレイしており、バックアッパーとしては合格点と言える。しかし、ビルドアップの部分ではエデルソンに比べ見劣りしてしまうところがあるため、ここが改善点と言える。GKなのでそう簡単に序列が覆ることはないだろうが、多数のコンペティションを戦うマンCにとっては必要な存在だ。
 
ネイサン・アケはセンターバックや左サイドバックといった昨季クラブの欠点であった部分を補える存在として期待されていたが、今季は怪我に悩まされて公式戦15試合のみの出場となっている。これは本人も誤算であったに違いないが、彼が担当するであろうポジション自体も昨季と大きな違いを見せている。左サイドバックはオレクサンドル・ジンチェンコがここまで安定しておらず、ジョアン・カンセロの本格的な左での起用も今季からだ。センターバックはジョン・ストーンズが復調し、同時期に加入したルベン・ディアスが替えの利かない存在となっている。アケは現在、トレーニングに復帰しているため今後の出場が期待されるが、ここで本来の実力を見せなければ今の序列を覆すことは難しくなるだろう。
 
2人に共通するのはバックアッパー的な補強であるということ。裏を返せば先発でやれるだけのポテンシャルは兼ね備えており、監督がローテーションを多用することからも今後先発のチャンスは必ずある。スタメンの選手たちから定位置を奪う勢いでこれからの試合に臨んで欲しいところで、チームの競争力を高める存在となる彼らの存在もこれから重要となってくるはずだ。

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