フランス代表の“名脇役”となる可能性は十分 セリエAで評価高める万能戦士

今季ローマで欠かせない存在となっているヴェレトゥ photo/Getty Images

攻守に活躍光るバイプレイヤー

今年6月開幕予定のEURO2020に、フランス代表のディディエ・デシャン監督はどんな選手たちを連れて行くのか。2018年に開催されたロシアW杯で優勝した“レ・ブルー”だが、栄冠を掴んだ後も同国はさらなる成長を遂げようとしている。指揮官は世界王者の称号に決して胡座をかくことなく、W杯後の2年半で積極的に新たな戦力を招集。W杯を制したチームをベースとしつつも、チームに新たなアクセントを加えようと試行錯誤を繰り返している。そんななかで迎えるビッグコンペティションだけに、同監督がどのようなメンバー選考をしてくるのかは今から楽しみだ。

そのなかでも、ロシアW杯後に頭角を現してきたFWマルクス・テュラム(ボルシアMG)やDFダヨ・ウパメカノ(RBライプツィヒ)は楽しみな選手だ。若く、フィジカルバトルにも優れた新世代の戦士たちは、EUROの舞台で大いに暴れてくれるかもしれない。ロシアW杯を制覇したチームに新たな要素を加える存在として、期待するに相応しい“新戦力”と言えるだろう。

しかし、そんなテュラムとウパメカノのほかにも、EUROでフランス代表に“プラスワン”の存在となるかもしれない選手がいる。ASローマのMFジョルダン・ヴェレトゥ(27)だ。

セリエAをよく見る人でなければ彼の名前に聞き馴染みはないかもしれないが、今季のヴェレトゥは攻守で随所に渋い活躍が光っている。チームのビルドアップに貢献する足元の技術と、ピッチ上を隅から隅まで走り回る彼のカバー能力やスタミナを併せ持つ“万能戦士”と言える選手で、現在セリエAで3位につけるローマは彼に相当助けられていると言っていい。ゴール前のスペースに侵入する動きやPKの技術にも優れ、今季はリーグ戦でここまで9得点を記録。少し地味な存在ではあるものの、チームの痒いところに手が届くMFとして、非常に使い勝手の良い選手と言えるだろう。

現在、フランス代表において中盤の主戦力となっているのは、ポール・ポグバ、アドリアン・ラビオ、エンゴロ・カンテの3人。今からヴェレトゥがこのユニットに割って入るのは難しいかもしれないが、控えとしてはこの上なく優秀だ。アンカーの位置でならフィルターの役割をこなしながらパスを散らすことができ、インサイドハーフなら果敢な飛び出しから得点を狙うこともできる。フランス代表は昨年[3-4-1-2]や[4-3-1-2]、[4-4-2]といくつか異なる中盤の形を試していたが、ヴェレトゥはその全てに対応できるというのも魅力的だ。

「ローマのフランス人MFは今季誰もが納得するパフォーマンスを披露している。そろそろフランス代表にも選出されるべきなのではないだろうか。今のところ、彼にチャンスを与えようとしないのはデシャンだけだ」

伊『RAI sport』も、今季セリエAで出色のパフォーマンスを披露するヴェレトゥはフランス代表でプレイできるだけのクオリティがあるとこのように評価している。決して派手なタイプの選手でこそないが、随所に気が利く彼をデシャン監督は一度試してみるべきなのではないだろうか。セリエAで輝く“いぶし銀MF”はきっとEUROでフランス代表の貴重な戦力となるはずだ。

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