“3.3本”のシュートで1ゴール リーガの得点ランクを荒らす2人の点取り屋
アトレティコで得点を量産するスアレス photo/Getty Images
少ないチャンスを活かして得点量産
どのチームも決定力のあるストライカーを欲しているものだが、今季のリーガ・エスパニョーラでは強烈な決定力を持つ2人が大暴れしている。
16得点を挙げて得点ランキング首位を走るアトレティコ・マドリードFWルイス・スアレスと、バルセロナFWリオネル・メッシと並ぶ13得点を挙げて得点ランク2位につけるセビージャFWユセフ・エン・ネシリの2人だ。
特長的なのはスアレスとエン・ネシリのシュート数だ。スアレスはここまでリーグ戦で53本、エン・ネシリは43本。メッシが106本打っていることを考えると、2人の数字は少ない。それでもスアレスとエン・ネシリが得点ランキング上位に食い込んでいるのは、驚異的な決定力があるからだ。
スアレスとエン・ネシリは3.3本のシュートで1点を奪っており、8.1本で1点のメッシとは大きく差がついている。もっともメッシはエリア外からシュートを打つケースも多いため、純粋なストライカーであるスアレスやエン・ネシリと単純に比較することは出来ない。それでも、スアレスとエン・ネシリの決定力がずば抜けているのは間違いない。
今季はユセフ・エン・ネシリも躍動 photo/Getty Images
バルサ、レアル以外のクラブから得点王は出るか
他のFWと比較すると、レアル・マドリードFWカリム・ベンゼマは69本のシュートで11点(6.2本のシュートで1点)、バルセロナFWアントワーヌ・グリーズマンは46本のシュートで6点(7.6本のシュートで1点)となっており、やはりスアレスらとは差がついている。
近年のリーガ・エスパニョーラではバルセロナ、レアル・マドリードの選手が得点王のタイトルを独占しており、両クラブ以外の選手が得点王のタイトルを獲得したのは2008-09シーズンのディエゴ・フォルラン(アトレティコ・マドリード)が最後となっている。
やはりシュートチャンスはリーガ2強クラブの方が多くなるため、他クラブの選手が得点王を獲得するには少ないチャンスをゴールへ繋げるしかない。実際、首位を走るアトレティコは1試合平均シュート数が11.1本に留まっている。これはリーガ全体7番目の数字であり、エイバルやレアル・ベティスより少ない。その環境下でも得点王レースをリードしてくるスアレスの決定力は驚異的だ。
スアレスとエン・ネシリはこのペースをどこまで維持出来るのだろうか。今季の得点王レースは荒れに荒れており、今後もシュートを連発してくるであろうメッシとのレースがどうなるのか楽しみだ(データは『WhoScored.com』より)。