指揮官交代で若きテクニシャンは勝負のとき チェルシーの中盤はどうなる

ランパード政権下では絶対的な存在だったマウントだが…… photo/Getty Images

新監督の初陣ではベンチスタート

フランク・ランパード前政権下では絶対的な存在としてチェルシーの中盤をリードしていた若きテクニシャンだが、指揮官交代の影響でこの男の序列は下がってしまうのか。トーマス・トゥヘル監督の初陣となったプレミアリーグ第20節ウォルバーハンプトン戦のスタメンに、イングランド代表MFメイソン・マウント(22)の名前はなかった。

2019年夏のチェルシー復帰以来、ランパード前監督の秘蔵っ子としてブルーズでも存在感を発揮していたマウント。今季もここまで公式戦28試合に出場し、チームの要として獅子奮迅の活躍を披露していた。まさに“ランパード・チェルシーの象徴”と言っていい選手だろう。しかし、トゥヘル政権への移行をキッカケにマウントの立場は危うくなるかもしれない。そう懸念するのは英『BT Sports』の解説員を務めるリオ・ファーディナンド氏だ。同氏はランパード前監督に重用されていたものの、トゥヘル新監督によってウォルバーハンプトン戦で先発から外された選手について次のように言及している。

「メイソン・マウントやリース・ジェイムズ、クリスティアン・プリシッチといった選手は、今後チェルシーで厳しい立場に置かれるかもしれない。クラブは哲学を変化させている。今回のスタメン落ちが警告となっている可能性は高い。今、彼は自身のあり方を考える時かもしれない。今日の試合では、昨夏チェルシーが獲得したうちの5人が先発起用された。トゥヘルはオーナーの意向を汲んだのかもね。もしかすると、新監督に課せられた使命は新加入選手を最大限に活かすことなのかもしれない」
ランパード前監督の解任は、クラブのオーナーであるロマン・アブラモビッチ氏の意向が強く反映された結果だという噂も浮上している。それが真実ならば、その後任を託されたトゥヘル監督が今後“脱・ランパード色”を前面に押し出す可能性は否定できない。もちろん、今回のスタメンが決定版というわけではないだろうが、もしこの形をベースにするのならばマウントの立場はこれから危ういものとなってくるかもしれない。

指揮官交代によって、一気にその序列が低下する可能性が出てきたチェルシーの若きテクニシャン。果たして、マウントはトゥヘル政権下でも確固たる地位を確立することができるのか。22歳のMFが勝負の時間を迎えている。

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