悩める名門にも実力者はいる シャルケで孤軍奮闘する不屈のファイター

196cmの長身を活かした空中戦の強さに定評のあるサネ photo/Getty Images

際立つデュエル勝率の高さ

2020-21シーズン、ドイツの名門が降格の危機に瀕している。その名門とは、現在ブンデスリーガで最下位に甘んじるシャルケだ。残留圏内の16位ビーレフェルトとは現時点で勝ち点差「6」。そこまで絶望的ではないようにも思えるが、未だ勝利のない彼らにとっては大きな差と言えるだろう。

そんなシャルケが勝てない最大の要因は何か。おそらく、それはここまでリーグワーストの36失点を喫している守備陣だろう。まずはワースト2位のマインツとさえ10点もの差がついているディフェンスをどうにかしなければ、シャルケに残留の可能性は薄いと言える。得点数わずか「8」の攻撃陣にも問題はあるが、今後勝ち点を1でも拾う確率を上げるにはとにかく失点しないことが重要だ。

しかし、そんな守備陣の中にあって、孤軍奮闘の活躍を披露しているDFがいる。センターバックのセネガル代表DFサリフ・サネだ。シャルケの主力CBといえば、彼とコンビを組むトルコ代表DFオザン・カバクに注目が集まることも多いが、同クラブの守備を実質的に支えているのはこの30歳と言っていいだろう。実は同選手、絶不調とされるシャルケ守備陣の中にあって、スタッツ的にはリーグ屈指の数値を残している。

特に際立つのはデュエルの強さだ。今季ブンデスリーガで70回以上のデュエル勝利数をマークしているDFは計6名いるが、その中でサネは最も高い73.33%(105回中77回勝利)の勝率を誇っている。さらに空中戦のみにフォーカスすると、その勝率は84.75%(59回中50回勝利)にまで上昇。こちらもリーグトップの数字で、2020-21シーズンにブンデスで20回以上の空中戦勝利を記録しているDFの中では唯一の80%超えだ。

もちろん、ここまでサネのデュエル勝率が高いにもかかわらず、シャルケの失点数がとんでもない数字になっていることは問題だ。しかし、彼がいなければさらに失点が嵩んでいたかもしれないと思えば、その働きは十分に評価することができるだろう。苦境が続くシャルケで孤軍奮闘の活躍を披露し続けるサネ。チーム状況は厳しいものの、今後彼の渋い働きが報われる日は来るか。なかなか勝てないシャルケだが、決して希望がないわけではない。

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