不在時にチームシュート数は“半減” ビジャレアルを悩ます27歳FWの負傷離脱

今季ここまで9得点を挙げていたアルカセル photo/Getty Images

攻撃の要を欠く中でどう戦う

スペインの黄色軍団にとって、背番号17の離脱は痛すぎるのか。日本代表MF久保建英が所属するビジャレアルが、ピンチに陥っている。

今季新たに就任したウナイ・エメリ監督の下で、ここまでリーガ・エスパニョーラで3位という好位置につけているビジャレアル。例年5位や6位でリーグ戦をフィニッシュしている同クラブだが、2020-21シーズンは5年ぶりとなるトップ4フィニッシュも夢ではなさそうだ。夏の移籍市場で積極的な補強を敢行し、各ポジションに渋い実力者を揃えた成果は間違いなく出ている。

しかし、そんなビジャレアルにハプニングが。現地時間6日に行われたリーグ戦第12節のエルチェ戦にて、それまで公式戦12試合に出場していた主力FWパコ・アルカセルが負傷してしまったのだ。クラブの公式発表によると、診断結果は左足大腿二頭筋の肉離れ。復帰時期は未定となっているものの、肉離れはそうすぐに戻ってこられる怪我でもないだろう。現地メディアの多くが予想する離脱期間は約1カ月半。トップ4キープのためにも正念場となる年末年始に彼を欠くのは、ビジャレアルにとって間違いなく痛手だ。
そんな中、データもアルカセルの不在がビジャレアルに大きな影響を与える可能性を示唆している。スペイン『AS』によると、今季アルカセルの出場時間中に同クラブが記録した1試合平均シュート数は5.4本となっているが、彼が出場していない際にはその数値が2.6本にまで減少するのだという。得点数に関しても、2020-21シーズンにビジャレアルが記録している全29ゴールのうち、実に21ゴールがアルカセル出場時に奪ったもの。ここまで9ゴールを挙げているストライカーの離脱は、本人の得点数以上にチームへ大きな打撃を与えることとなりそうだ。

自らゴールに絡むこともできれば、味方のフィニッシュのためにスペースを空ける動きもできるアルカセル。ビジャレアルにとって彼は攻撃の流れを作るキーマンと言える存在だったが、はたして彼らはこの難局をどのようにして乗り越えにかかるのか。アルカセルを欠いて臨む年末年始、ビジャレアルの真価が試される。

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