フロンターレ一筋でプレイしてきた中村選手が、今シーズン限りでの引退を発表しました。ケガから復帰し、依然と変わりなく活躍していたのでリアルにビックリしました。サポーターのみなさんも「まだまだやれる」と思っているのではないでしょうか。
だからこそ、決断するまでにはかり知れない苦悩があったと思います。いまはただ、「長い間お疲れさまでした」としか言えないです。フロンターレの良いときも悪いときも知っていて、チームの歴史を作り上げてきた偉大な選手です。本当に多くのものをフロンターレに残してくれました。フロンターレだけじゃないですね。中村選手は日本サッカー界に大きな功績を残したと思います。
2017年にようやくJリーグのチャンピオンになったときに、悠や若い選手たちと抱き合って涙を流していた姿がずっと忘れられません。また、2019年のホーム開幕戦で鹿島を相手に決めたFKは、等々力でみていて鳥肌が立ちました。
こうして一つ一つの思い出を振り返っていくだけで、なんだか寂しくなってきます。華麗なワンタッチパス、正確なシュート、さらにはバイク川崎バイクさんの「BKB」、プロレスラー中邑真輔さんの「イヤァオ!」、ダンディさんの「ゲッツ!」など数々のゴールパフォーマンス……。応援するボクたちを楽しませてくれる“魅せる”ことができるサッカー選手であり、エンターテイナーでした。
希望としては、将来的にはフロンターレの監督になってほしいです。フロンターレを知り尽くしているうえで、どんなサッカーをするチームを作ってくれるかすごく興味があります。そして、今度は指導者としてタイトルをもたらしてほしいです。
なんとなく、選手との距離が近く、メンタル面にもしっかりと寄り添った指導ができる監督になるのではないかなと思っています。すべての選手が気持ちよくプレイし、誰がピッチに立ってもチームの質が変わらない。選手個々の能力をしっかりと引き出せる指導者になってくれそうです。
引退は発表しましたが、その日が来るまでまだ時間が残されています。わがままなお願いになりますが、1試合でも多く出場してほしいです。少しでも多くのプレイを瞼に焼き付けておきたいです。コンディションをいい感じに保ってもらって、引き続き楽しませて下さい。まわりの選手は気持ちが引き締まっていると思います。Jリーグと天皇杯。なんとしても、2冠を達成しましょう。
※電子マガジンtheWORLD251号、11月15日配信の記事より転載