東京五輪にも来る“ルーマニアのジダン” 古豪復活のカギ握る英雄の息子

レンジャーズで技を磨くヤニス・ハジ photo/Getty Images

もう1度ワールドカップの舞台へ

1998年のフランスワールドカップ以降、ルーマニア代表はワールドカップ出場権を獲得できていない。

そんなルーマニアが昨年のU-21欧州選手権を勝ち抜き、東京五輪出場権を獲得したことに驚いたサッカーファンもいるだろう。

欧州からはドイツ、スペイン、フランス、ルーマニアの4国が東京五輪に参戦するが、ルーマニアに関してはサプライズの印象もある。それに大きく貢献した人物の1人が、同国の英雄ゲオルゲ・ハジの息子であるFWヤニス・ハジだ。
ルーマニアを再びワールドカップの舞台へ導けるかどうかは、ゲオルゲ・ハジの息子に全てが懸かっていると言ってもいい。東京五輪世代のチームはもちろん、ヤニス・ハジは21歳ながらすでにA代表の方でも出場機会を得ている。

そのヤニス・ハジは、今年の5月にスコットランドのレンジャーズへ完全移籍することを決めた。昨季よりレンタルの形でレンジャーズへ加わっていたが、それを完全移籍へ切り替えたのだ。

欧州五大リーグのクラブではないものの、スティーブン・ジェラード率いるレンジャーズでプレイすることが成長に繋がると感じたのだろう。

英『Daily Record』によると、父ゲオルゲ・ハジもレンジャーズの環境を気に入っているという。息子のヤニス・ハジをジネディーヌ・ジダン風のプレイヤーとも評しており、父からの期待も大きい。

「移籍の決め手はクラブの評判と、ジェラードとアシスタントのマカリスターが欲してくれたからだ。ヨーロッパリーグのプレーオフ・ガラタサライ戦で息子は良いプレイをしたし、今季上手くやれることを証明したね」

「私と違い、息子は両足を使えて背が高くスリムだ。私というより、息子のスタイルはジダンのようだ」

レンジャーズでブレイクし、20代前半のうちにビッグクラブへ向かうのが理想のシナリオか。

今季レンジャーズではリーグ戦10試合で1得点5アシストとまずまずの成績を残しており、一歩一歩ビッグプレイヤーへの歩みを進めている。東京五輪出場権を勝ち取ったルーマニアは今後が楽しみな若手軍団であり、その主軸であるヤニス・ハジには注目していく価値がありそうだ。

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