今季、プレミアリーグで一番面白いサッカーをするのはこのチームなのか。かつてマンチェスター・ユナイテッドで活躍したリオ・ファーディナンド氏が、2020-21シーズンのイングランドにおいて最も注目すべきチームを挙げている。
多くの人にそのチームを問えば、おおよそはリヴァプールやマンチェスター・シティ、マンチェスター・ユナイテッドなんて強豪クラブの名前が出てくることだろう。しかし、ファーディナンド氏が手放しで称賛するのは、少し意外にも今季チャンピオンシップから昇格したばかりの“曲者集団”だ。マルセロ・ビエルサ監督率いるリーズ・ユナイテッドである。
自身も2000年から2002年までリーズでプレイした経験のあるファーディナンド氏。今季プレミアに昇格してきた古巣には、同氏も大いに注目しているようだ。リーズこそ今季のプレミアで最も興味をそそられるチームだと、ファーディナンド氏は英『Bt Sport』に対して次のように語っている。
「リーズはプレミアに新たな空気を取り入れる存在だと思っているよ。昨季はシェフィールド・ユナイテッドがその役割を担ったね。彼らは様々な戦術を用いてプレミアで一定の力を示した。リーズも似たような面がある。基本的な力こそ他のクラブには劣るかもしれないが、彼らは戦術的にものすごくセットアップされているように感じるよ。一つのプレイの間に、選手たちはいくつものタスクを実行している。
「開幕節でリヴァプールを苦しめたことを見ても、彼らが非常に厄介なチームだということは理解できる。ビエルサの話もよく耳に入ってくるよ。彼の指導を受けた選手は、皆揃ってこの指揮官の素晴らしさについて話す。多くの人が彼を“サイエンティスト”と呼ぶ。彼はゲームに対して科学的なアプローチをとっているんだ。監督キャリアは長いけれど、ビエルサは常に新しい風を取り入れている。それでいて目指すものがハッキリとしているんだ。彼らのトレーニングを見ていると、それがわかる。目的が明確で、無駄な時間が一切ないのさ。本当に興味をそそられるチームだよ。通訳を通してでも、彼と話す時間を設けてみたいね」
ファーディナンド氏が快進撃を期待するリーズ。はたして今季、稀代の戦術家と名高いビエルサ監督率いる“曲者集団”はプレミアで一体どのような戦いを披露するのだろうか。昇格組が破竹の勢いで勝ち星を重ねる展開となれば面白い。