強靭なフィジカルも備えて“パーフェクトMF”へ フランスで成長する17歳の怪物

昨季ブレイクを果たしたカマビンガ(左) photo/Getty Images

「チアゴ・モッタを彷彿とさせる」

パリ・サンジェルマンに所属するFWキリアン・ムバッペに続き、フランスでまたも無限大の可能性をひめた若手が本格ブレイクの時を迎えようとしている。その若手とは、まだ17歳でありながらもスタッド・レンヌの中心選手として躍動しているMFエドゥアルド・カマビンガだ。

昨季はまだ16歳でリーグ戦35試合に出場し、1試合平均2.56回のタックルを仕掛けるなどハイレベルな数字を残したカマビンガ。フランスの先輩であるポール・ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド)に喩えられることもあるオフェンス能力も魅力的な選手だが、彼の最大の売りはやはりこの守備力と言えるだろう。センス抜群のボール奪取は、もはや芸術品との声も現地にはある。

しかし、その一方でカマビンガの改善点とされていたのがフィジカル面だった。まだ16歳だっただけに、体の線が細いのは仕方がない。そこを巧みな身のこなしで回避していたのが2019-20シーズンにおける彼のスタイルだった。だが、元フランス代表MFルイス・フェルナンデス氏曰く、今季のカマビンガはこれまでとは一味違う選手になっているという。仏『France Football』に対して、同氏はカマビンガが強靭なフィジカルをも手に入れようとしていると次のように語っている。
「このポジションを務めるためには、ハードな当たりをものともしないフィジカルが必要だ。だけど、カマビンガはまだ17歳の選手なのに、それを手に入れ始めていると言っていいだろう。センターMFを務めるにあたって、最も重要なものを彼は身に付けつつある。特にタックルは素晴らしく、そのプレイは全盛期のチアゴ・モッタを彷彿とさせるね」

チアゴ・モッタといえば、現役時代には抜群の危機察知能力とフィジカルの強さで所属チームの守備に安定をもたらした名手。その領域に、カマビンガは早くも近づいているとフェルナンデス氏は主張している。

17歳にして、すでに一般的な完成された選手の域に達しようとしているカマビンガ。はたして、この若き怪物は将来どこまで恐ろしいMFへと成長していくのだろうか。もしかするとこの先、このMFはまだ我々が見たことのない次元へ足を踏み入れることとなるかもしれない。

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