来季ヨーロッパリーグ出場のストレートインこそ逃したが、今季後半戦のACミランは猛烈な追い上げを見せた。その要因として大きかったのは“王の帰還”であることは間違いない。王とはもちろんFWズラタン・イブラヒモビッチのことだ。
冬の移籍市場でミランに復帰して以降、38歳とは思えぬパワフルさでミランの精神的支柱となったイブラヒモビッチ。それだけでなく、このベテランFWはストライカーとしても結果を残しリーグ戦17試合で9ゴール5アシストと大暴れ。現地時間29日に行われた第37節サンプドリア戦でも2得点の活躍でファンを唸らせている。
そんなイブラヒモビッチが少しユニークな表現を用いて、自身の衰え知らずな面を自画自賛している。スウェーデンの怪物はサンプドリア戦後、主人公が時間の経過と共に若返っていく映画を例に出して、次のように自身の活躍ぶりを語っている。
得点を決めれば、常にポジティブな感情が湧き起こってくる。ゴールを決めることで、オレはチームを助けるのさ。オレはそれができるだけの強さをまだ備えている。周りのヤツらはオレが歳をとったと言うが、身体は温かくなってきているよ。チャンスが訪れれば試合を決める。オレはベンジャミン・バトンのようだな。常に若く、歳をとらない」
イブラヒモビッチは38歳でも問題なくトップレベルで通用する自身を、映画『ベンジャミン・バトン』の主人公に喩えている。サッカー界ではベテラン選手が活躍するたびに、称賛の意味を込めて同作品を交えた賛辞の言葉が贈られることがあるが、自身で言ってしまうのはなんとも彼らしい。
40歳を手前にしても若い選手たちと同じどころか、それを凌駕するレベルでプレイしているイブラヒモビッチ。この男の辞書に“衰え”の二文字は載っていないのか。ベテランFWはこれからもそのプレイで見る者を魅了してくれることだろう。
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