屈強なアタッカーを相手していれば、どんなに優秀な守備者であっても何回かはファウルを犯してしまうことだろう。サッカーには“プロフェッショナル・ファウル”という用語があるように、ルールで定められた範囲内でファウルを犯すことは戦術のうちとして扱われることもある。DFは失点を防ぐことが最優先の任務だけに、これは仕方のないことだ。
その中で、時には決定期阻止などによりイエローカードを貰ってしまうこともある。不用意なプレイで警告を受けるのはいただけないが、長いシーズンを戦っていればDFのカード数はどうやっても増えてしまうのが常だ。しかし、日本代表DF長友佑都にとってそんな心配はどこ吹く風だったか。ガラタサライに在籍していた1年半でこのサムライが残した驚愕データが明らかとなった。
それは犯したファウルに対するイエローカードの数。データサイト『Opta』によると、長友はガラタサライでプレイしたリーグ戦47試合で67回のファウルを犯しているのだが、その中でイエローカードはたった4枚しか貰っていないのだという。これは長友が在籍した期間に30回以上ファウルを犯した選手の中でチーム最少。加えて、長友のファウル数はDFとしてチームトップだったというのだから驚きだ。
在籍最後の半年間は外国人選手登録枠の関係でプレイできない状況が続いていた長友だが、このデータからも彼がガラタサライの守備陣にとってどれほど貴重だったかは見て取れるだろう。トルコの地で奮闘した“小さな巨人”はこの1年半の間、ガラタサライで最も賢い守備者だったと言えるか。
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