欧州最高峰の舞台で19歳が披露したプレイには、多くの人が興奮したことだろう。2月に行われたチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦1stレグでRBライプツィヒの若手センターバックが輝いた。ウェールズ代表DFイーサン・アンパドゥだ。
最終ラインに負傷者が続出していた状況で、この19歳がライプツィヒの救世主となったことは間違いない。アンパドゥはトッテナムの進撃を味方との連携で次々に遮断し、攻撃面ではビルドアップにも積極的に参加。この試合でボールタッチ数(109回)、パス成功本数(93本)、パス成功率(95%)、インターセプト数(5回)のそれぞれでチームトップの数値を記録している。
一躍ライプツィヒでヒーローとなったアンパドゥ。しかし、それまでの道のりは険しいものがあった。彼はこの試合まで、スタメン出場がたったの一度のみだったのだ。チェルシーから満を辞して武者修行に来たものの、なかなか試合に出場できない日々が続く。どうやら、本人もこの状況には少々不満が溜まっていたようで、英『THE ATHLETIC』に対して同選手は当時を次のように振り返る。
「正直に話すと、フラストレーションは溜まっていたね。だけど、僕はこれを通して様々なことを学んだんだ。それほど多くの試合に出場はできていないけれど、プレイしたゲームではかなりうまく振る舞うことができたと思っているよ。かなり自信になったね」
「ただ、まだ学ぶべきことは多い。正直、ライプツィヒに来て以降は思ったほど順調に事が運ばなかったし、望んだようにはいかなかった。でも、技術面で改善の兆しは見えているし、違う監督の下でプレイすることで戦術面も進歩している。監督が違うことでこんなにも求められるスタイルが違うんだと学ぶことができたよ。もちろんチェルシーには留まりたかったさ。でも、今季はライプツィヒでプレイすることこそが僕にとって最良の選択だったと思うことができているよ」
プレイタイムに飢えていた時期の本音を明かしつつも、ライプツィヒに来たことで得たものも多いと語ったアンパドゥ。出場機会の少なさは少々予想外だったものの、武者修行に出たことを後悔はしていないようだ。ドイツで伸びる新世代センターバック。これまでは出場機会は限られていたが、ここからアンパドゥの逆襲が始まる予感だ。
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