かつてはチームの中心にいた天才MFが窮地に立たされている。ドルトムントのMFマリオ・ゲッツェだ。
過去ユルゲン・クロップが率いたチームの中で頭角を表し、瞬く間に世界へその名を轟かせたゲッツェ。全盛期の彼は間違いなくワールドクラスの選手だったと言って差し支えないだろう。しかし、2013年夏にバイエルン・ミュンヘンへ移籍して以降そのキャリアは下降線を辿るようになってしまった。新天地では思うような出場機会を得られず、結局ゲッツェは3年後の2016年夏に古巣ドルトムントへ帰還し再起を図った。だが同シーズンには代謝異常が発覚し後半戦を棒に振ることに。身体の不調があったとはいえ、かつて“ドルトムントの至宝”とも称されたこの天才MFは決して順調とは言えないキャリアを送ることとなってしまっている。
そんな中でも、昨季はルシアン・ファブレ監督の下で“ゼロトップ”のCFという道を見つけたかのように思われた。だが今季は再び出場機会が減少。今冬にはクラブが同ポジションにノルウェー代表の新星FWアーリング・ハーランドを補強したこともあり、いよいよゲッツェの立場は怪しくなっている。高級取りなこともあり、現行契約が満了を迎える今季終了後に放出される可能性も現地メディアによって盛んに報じられている状況だ。
現在はファンからも放出すべきとの声が出始めているゲッツェ。しかし、そんなネガティブな話題が多い中で彼の才能を絶賛する元同僚がいる。その元同僚とは、現在マンチェスター・シティでプレイするドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンだ。
「マリオは素晴らしい選手だよ。ニュルンベルクからドルトムントに移籍してきた時にトレーニングで初めて彼のプレイを見たんだけど、当時の僕はどうすればこの男からボールを奪えるんだって思ったね。本当にアメイジングだった。18歳の時からすでにワールドクラスだったよ。僕は今でもこの話を友達によくするよ」
かつてのチームメイトがこのように語ったことを独『Sport Bild』が伝えている。ギュンドアンは2011年夏にドルトムントへ加入した際、ゲッツェの才能に驚愕したようだ。
ドルトムントで窮地に立たされているゲッツェ。はたして、この天才MFはここから評価大逆転となるのだろうか。たしかな才能があることは皆が知っているだけに、華麗なる復活に期待したいところだ。
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