名将ファーガソンが惚れた“高速ドリブラー” 過去にユーヴェ移籍が目前で破談

マンチェスター・ユナイテッドなどで活躍した元ポルトガル代表FWナニ(現在MLSのオーランド・シティに所属)は、ユヴェントスへの移籍が迫った過去があったようだ。

現在33歳のナニは、2005年にポルトガルの名門スポルティングでプロとしてのキャリアをスタート。すぐまさ結果を残すと、名将アレックス・ファーガソンの目に留まり、2007年夏に20歳ながらマンチェスター・ユナイテッドへの移籍を果たした。パフォーマンスに波があるものの、チームの主力として約7シーズンにわたってプレイ。持ち味のスピードに乗ったドリブルを武器に2007-08シーズンの欧州制覇を始め、4度のリーグ優勝など数々のタイトル獲得を経験している。

しかし、マンUでのキャリア終盤はナニにとって、決して簡単なものではなかっただろう。怪我などの影響もあり、2012年ごろから思うように出場機会を得られず、さらに2014年夏にルイ・ファン・ハール監督が新指揮官に就任するとチームの構想外に。2014-15シーズンは古巣スポルティングへレンタル移籍をし、翌日2015-16シーズンにはフェネルバフチェへ完全移籍した。ただ、そんな苦しい時を過ごしていた当時に、ユヴェントスからオファーがあったという。ポルトガル『TRIBUNA Expresso』のインタビューで、当時のことを次のように振り返っている。
「2013年に(マンUとの)契約を更新した後、僕は負傷してしまったが、そんな中でもたくさんのオファーがあったんだ。でもクラブが新しい契約をしてくれたので、僕はここに留まろうと思った。ただ(自身が怪我をしている最中にも)他の選手たちはプレイしていたし、若い選手たちでさえピッチに立っていた。このことについて真剣に考えていたら、僕はクラブをさらなければならないと思い、クラブにそれを伝えたよ」

「そして、怪我からの復帰を目指しているときに、ユヴェントスへ移籍するこに合意したんだ。全てが完了していたよ。ユーヴェは僕を望んでくれていたし、ユナイテッドも『イエス』と言ってくれ、監督も『OK』をくれていた。でも土壇場でユナイテッドが取引を中止し、手放さないことを決めた」

「僕は彼らに理由を尋ねたよ。すると、彼らの返事は『キミはここにいなければならない』だけだった。僕の扱われ方について怒りを感じたけど、僕に残ってほしいと思ってくれて、クラブから重要な存在であるということも感じることができた。でも、それからファン・ハールがきたらどうだ。彼は僕と話す機会を設け、移籍させたかったようだ。そしてすぐにスポルティングへ戻ることとなった」

確かに当時、複数の伊メディアがナニがユヴェントスへ移籍することで合意に至ったと取り上げていたが、最終的には実現しなかった背景にはこういった事情があった。ユヴェントス移籍が目前で破断したことは、同選手にとって悔やんでも悔やみきれない過去なのかもしれない。

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