ブッフォンが“14年前の決断”を振り返る「もし別の決断を下していたら……」

昨夏にPSGへ移籍するも、1年でユーヴェ復帰を果たしたブッフォン photo/Getty Images

セリエB降格もユーヴェに残留

ユヴェントスに所属する元イタリア代表GKジャンルジ・ブッフォンが、自身のキャリアにおいて最も大きな決断の一つを振り返っている。

現在41歳のブッフォンは、2001年に当時GK史上最高額の移籍金でユヴェントスへ移籍。すぐさま正守護神の座を確保し、加入1年目から2年連続でスクデットを獲得するなど、新天地でも順風満帆なキャリアを送っていた。しかし、2006年にカルチョ・スキャンダル(カルチョポリ)が発覚すると、所属クラブのユヴェントスが八百長に関与していたことが判明し、セリエBへの降格を余儀なくされることに。ブッフォンは自身のキャリアにおいて、1つのターニングポイントが訪れ、大きな決断を迫られたのだ。

世界にその名を轟かせていたDFファビオ・カンナヴァーロやDFジャンルカ・ザンブロッタ、MFリリアン・テュラムらがチームを離れる中、イタリア代表を世界一へ導いていたこともあり、ブッフォンにも当時多くのクラブからオファーがあったようだ。ただ、世界最高のGKはチームの顔であるFWアレッサンドロ・デル・ピエロ、同期のMFパベル・ネドヴェドらとともにユーヴェ愛を貫いて残留を決断した。

チームが降格してもユーヴェに残ったネドヴェド(左)とブッフォン(右)photo/Getty Images

『アニェッリ・トロフィー 2019』のイベントへ出席した際、ブッフォンは記者団のインタビューに応じ、当時の決断を次のように振り返ったという。伊『Gazzetta dello Sport』や伊『TUTTOSPORT』など複数のメディアが伝えている。

「同じ情熱を持っているすべての人たちへ、強いメッセージを送るチャンスだった。これは真っ先に重要な何かを諦めた人だけが、こういったメッセージを送ることができるんだ。私は当時28歳で、キャリアの半ばだった。W杯で優勝した直後であり、バロンドールを目指してプレイもしていたよ。もし別の決断を下していれば、多くのことが変わっていただろう。ただ、私はあの当時、周りの人へ思いやりを持って正しく振舞えば、人生が私に全てを取り戻させてくれると確信していた。42歳近くなってもここにいられるのは、14年前に下した決断のおかけだよ」

その後、ブッフォンは残ったチームメイトたちとともに名門クラブの復活に尽力。大幅なマイナス勝ち点スタートを跳ね除けてユヴェントスを1年でセリエA復帰へ導き、イタリアの絶対王者へと押し上げた。失ったものももちろんあるだろうが、結果的にブッフォンの14年前の決断は正解だったのかもしれない。

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