アーセナルで“忘れられた男”の意地 なぜエメリは10番を途中交代させたのか

1ヶ月以上ぶりに公式戦のピッチに立ったエジル photo/Getty Images

エジルを途中交代させた指揮官に疑問の声

アーセナルは30日、カラバオ・カップ(EFL杯)4回戦でリヴァプールと対戦した。試合は、計10個のゴールが生まれる壮絶な打ち合いとなり、5-5のまま90分間では決着がつかず、PK戦へ突入する。リヴァプールが5人全員成功させたのに対し、アーセナルは2人目のダニ・セバージョスが失敗。PK戦のスコアを4-5とされたアーセナルは、4回戦で姿を消すこととなった。

ただ、この一戦でアーセナルの10番を背負う元ドイツ代表MFメスト・エジルが、9月24日に行われたノッティンガム・フォレスト(カラバオ杯3回戦)戦以来、1ヶ月以上ぶりにピッチに帰ってきた。今季は思うような出場機会を得られておらず、ここ最近はベンチ外も続き、実に公式戦7試合ぶりの出場となる。

しかし、エジルは実戦から長期間離れていたとは感じさせないプレイで、この試合で存在感を放つ。65分までのプレイではあったが、チーム最多となるキーパス(2本)やパス成功率(94%)を記録したほか、攻撃の起点となったり、4点目のゴールをアシストしたりした。そんなエジルに対して多くの英メディアが賛辞を贈っており、英『talkSPORT』も「メスト・エジル。アーセナルの忘れられた男が、ウナイ・エメリが間違っていたことをリヴァプール戦で証明した」と、これまで冷遇されてきたファンタジスタを称賛している。
そして、この試合で調子が良かっただけに、エジルのプレイを最後まで見たいと思ったファンも少なくないだろう。SNSなどでは同選手の途中交代に関して疑問の声が多く見られる。では、なぜエメリ監督はエジルを交代させたのか。英紙『THE Sun』など複数のメディアによると、試合後のインタビューに応じたエメリ監督は「彼はチームを助けるだけの経験とスキルを持っている。我々が思っていた通りのプレイを見せてくれたよ」と絶賛しつつ「我々は事前に、彼を休ませることを決めていたんだ。しばらくプレイしていなかったから疲れが見えていたし、彼のフィットネスを維持したいとも思っていたからね」と明かしている。

このリヴァプール戦をきっかけに、エジルの出場機会が今後増えてくる可能性は高い。早くも今冬の移籍の噂が取り上げられているが、自らのプレイで存在価値を証明することができるのか。

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