ロシアで5年間プレイし、そこから中国の天津権健へ。そしてその1年半後に現在所属するドルトムントに加入することになったベルギー代表MFアクセル・ヴィツェルのキャリアは、かなり遠回りなものになってしまったように感じられる。
2008年からベルギーA代表でプレイしていたことを考えれば、ヴィツェルはもっと早い段階で欧州五大リーグの強豪クラブに移籍できたはずだ。しかしドルトムントに加わったのは30歳を目前に控えた昨夏のことだった。少し遅すぎたとの印象もあるだろう。
独『Spox』によれば、ヴィツェルには昨夏いくつかの選択肢があったという。ベルギー代表の主軸としてロシアワールドカップの3位進出に貢献した大型ボランチとなれば、多くのクラブが興味を示すのは当然のことだ。ヴィツェルはパリ・サンジェルマン、マンチェスター・ユナイテッド行きの可能性もあったと語る。
「ドルトムントのミヒャエル・ツォルクSDと最初に会い、それから監督のルシアン・ファブレと会った。他にもオファーはあったんだ。パリやマンチェスターに向かうこともできた。だけど、僕がドルトムントのメインターゲットになっている感覚があったし、新しいクラブへ向かう時は良いフィーリングを得ていることも重要なんだ。ツォルク、ファブレ、ヴァッケCEOと話し、決断した。ドルトムントはトップクラブで、僕もトップクラブに入りたかった。なぜなら僕は29歳だったんだ。おそらくラストチャンスだったからね」
年齢的にビッグクラブへ挑戦できるのは今回が最後と感じていたヴィツェルには迷いもあったはずだが、バイエルン撃破を目指すドルトムント入りを決意した。残念ながら加入1年目の昨季はブンデスリーガ制覇の目標は叶わなかったが、それでも良い感触は得たはずだ。2年目の今季はさらに戦力がアップし、バイエルンを引きずり下ろすチャンスがある。ヴィツェルのチャレンジが成功となるのか、それが問われる2年目だ。
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