「基本的には下から繋いでいきますが......」
4月28日に明治安田生命J1リーグの第9節が行われ、横浜F・マリノスが鹿島アントラーズに2-1で勝利した。
1-1の同点で迎えた後半36分すぎ、F・マリノスが敵陣でフリーキックを得ると、鹿島の選手交代の直後に素早くリスタート。相手の最終ラインが不揃いな隙を突いたF・マリノスのDF広瀬陸斗がゴール前へ浮き球パスを送ると、このボールを受けたFWマルコス・ジュニオールが相手GKクォン・スンテのニアサイドを射抜くシュートを放ち、逆転ゴールを挙げた。
決勝ゴールをアシストした広瀬はミックスゾーンで取材陣のインタビューに応じ、浮き球パスを選択した理由を語ってくれた。
「相手は下から(ショートパスを)繋いでくると思っていたのかもしれませんが、時には一列とばす形で相手の裏を狙うパスが有効だと僕は思っています。マルコスの動き出しも見えてましたし、うまくパスが通ってゴールに結びついたのが良かったです。(F・マリノスは)基本的に下から繋いでいくサッカーですが、それだけですと相手もボールを奪いやすいと思います。あの場面ではギャップ(スペース)ができたところに良いタイミングでパスを出せました」
自陣に引き籠る鹿島に対し攻めあぐねる時間帯が長かったものの、相手の意表を突くパスで局面を打開してみせた広瀬。自陣後方や敵陣バイタルエリアでショートパスを繋ぎきるサッカーを志向しているF・マリノスだが、時折放たれる広瀬からのロングフィードが今後相手にとって脅威となるかもしれない。