日本代表は28日、アジアカップの準決勝でFIFAランク29位(アジア最上位)のイラン代表と対戦した。
森保一監督は、準々決勝のベトナム戦からスターティングメンバーを1名変更。怪我から復帰を果たしたエースの大迫勇也が、北川航也に代わって先発起用されている。
序盤から両チームが激しくプレッシャーをかけ、目まぐるしい攻守の切り替わりが行われる。日本はサイドを起点に、イランはFWサルダル・アズムンを中心に攻撃を組み立てるが、なかなかゴールを奪うまでには至らず。22分に日本はミスからゴール前まで攻め込まれ、ピンチを迎える場面もあったが、GK権田修一の好セーブにより失点は免れた。その後も一進一退の攻防を見せる両チームだが、スコアを動かさないままスコアレスでハーフタイムを迎えている。
後半に入ると、積極的にロングボールを前線へ入れてくるイランに押し込まれる展開が続き、我慢の時間を迎えた日本。ただ、それを耐え凌ぐと、ついに均衡を破って見せた。56分、スルーパスに抜け出した南野拓実がペナルティエリア左で倒れるも、ノーファールの判定。しかし、すぐさま立ち上がり、諦めずにボールを拾うと、左サイドの深い位置から中央へクロスを入れる。これをゴール前へ走り込んだ大迫が頭で合わせ、ネットを揺らした。
先制点の直後に遠藤航が負傷交代を余儀なくされるアクシデントに見舞われた日本だが、その嫌な雰囲気を追加点で払拭する。相手のミスから、ペナルティエリア内左で大迫が巧みな落とし披露。ボールを受けた南野が中央へ折り返すと、このクロスが相手DFの腕に当たり、VARの結果、日本がPKをゲットした。これを大迫が落ち着いてゴール右に沈め、リードを2点に広げた。そして、終盤にパワープレイを仕掛けるイランの攻撃をきっちり抑え、後半アディショナルタイムに原口元気がダメ押しとなる3点目のゴールを決め勝負あり。ここまで無失点だったイランを相手に、日本が3-0で快勝し、2大会ぶりのアジア王座獲得へ王手をかけた。
[スコア]
イラン代表 0-3 日本代表
[得点者]
日本代表:大迫(56、67:PK)、原口(90+2)
[スターティングメンバー]
日本代表:権田、酒井(→室屋 73)、冨安、吉田、長友、柴崎、遠藤(→塩谷 60)、堂安(→伊東 89)、原口、南野、大迫