日本をどん底に突き落としたクレバーさ なぜルカクはもっと評価されない?

マンUのルカク photo/Getty Images

25歳にしてトップクラスのストライカー

190cmのサイズに似合わぬスピード、クレバーな動き、守備面の献身性など、マンチェスター・ユナイテッドFWロメル・ルカクは非常に優れたセンターフォワードだ。しかし、プレミアリーグで称賛されるのはマンチェスター・シティFWセルヒオ・アグエロやトッテナムFWハリー・ケインが中心で、ルカクの評価は思ったほど伸びてこない。ルカクが得点王に近づくほど得点を量産出来ていないことも理由の1つだろうが、英『FourFourTwo』はルカクが適切な評価を得ていないと主張している。

ルカクはエヴァートン時代からゴールを量産し、すでにプレミア100ゴールを達成している。まだ25歳という年齢を考えても、プレミア100ゴールは称賛されるべき数字だろう。それも決して強豪ではないエヴァートンでゴールを積み重ねたのだから、より特別な数字だ。

また同メディアは、大型FWに似合わぬクレバーさもあると伝えている。その例に挙げられたのはロシアワールドカップ決勝トーナメント1回戦の日本代表戦だ。このゲームは後半アディショナルタイムにベルギーが日本のコーナーキックを防いだところからカウンターアタックで決勝点を挙げたのだが、この時ルカクは冷静に日本のDFを釣り出す動きをしていた。カウンターに入った際は中央に入って長友を絞らせ、右サイドを駆け上がった味方にスペースメイク。さらに今度はニアに走り込んで長谷部誠を釣り出し、最後はスルーをして味方のゴールに繋げた。あの場面で冷静に状況を判断できるセンターフォワードはそれほど多くないだろう。自分が決めるとエゴを貫くFWも珍しくない。しかしルカクは冷静だ。
それでもルカクがあまり高く評価されていない理由を挙げるなら、同メディアも指摘する通りビッグゲームであまり結果を出せていないということだろう。ワールドカップでは決勝トーナメントに入ってから得点を決めることができず、プレミアやチャンピオンズリーグの戦いでも強敵相手に得点を奪うケースがあまり多くない。そこさえ改善できれば無敵ともいえるFWなのだが、今季はマンUをタイトルに導く活躍ができるだろうか。

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