リーグ最低クラスのパス本数とポゼッション率…… トレンドに逆らうレスター・シティの異常性

通常の首位を走るチームとは全くの別物

今季のレスター・シティは世界に大きなサプライズを与えているが、英『Daily Mail』が紹介したデータを見ると彼らがプレミアリーグで首位を走るチームとは思えない。

レスターの大きな特徴はチーム全員で行うハードワークとキレ味鋭いカウンターだ。このコンボにマンチェスター・シティやリヴァプールら強豪クラブもやられており、レスターのサッカーは地味ながら質が高い。しかし他のリーグで首位を走っているチームを見ると、リーガ・エスパニョーラのバルセロナ、ブンデスリーガのバイエルン、リーグ・アンのPSGは圧倒的なポゼッション率で試合を支配しながら戦っている。

何よりレスターは彼らとパス本数が違いすぎる。レスターはここまで6848本のパスを繋いでいるが、バルサは14160本、バイエルンは14720本、PSGに至っては18128本も繋いでい る。レスターの数字はプレミアリーグで19番目で、首位のチームとは思えないほどパスが少ない。さらにパス成功率もリーグワーストの69%、ポゼッション率も18位の40・34%だ。
一方でバルサらはパス成功率で80%代後半を記録しており、ポゼッション率でも70%近い数字でリーグトップに立っている。彼らはボールを支配することで試合を有利に進めているが、レスターの場合は相手にボールを持たせることでリズムを作っている。これは下位のチームによく見られる光景で、首位を走っているチームが相手にポゼッションの大半を譲るのは非常に珍しい。近年はポゼッション率を高くすることが正義との見方もあったが、今季のレスターはその考えを見事に覆しており、リーグ戦を制する新たなスタイルを作ったと言えるだろう。

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