プレミアリーグ第6節、ニューカッスルとアーセナルの試合は1-2でアーセナルが勝利を収めた。試合は34分にニック・ヴォルテマーデのゴールでニューカッスルが先制したが、84分にミケル・メリーノのヘディングでアーセナルが同点に。そしてアディショナルタイム6分、コーナーキックをガブリエウ・マガリャンイスが頭で合わせてゴールに突き刺し、アーセナルの逆転勝利で決着した。
この試合で、ヴォルテマーデのゴール以前にスコアが動いた可能性があった。15分に背後へのパスに抜け出したヴィクトル・ギェケレシュとGKニック・ポープがペナルティエリアで交錯。ギェケレシュは倒され一度はPKの判定となったが、VARの介入によって判定は覆され、ノーファウルという判定となった。
プレミアリーグは判定が覆された理由について「ニューカッスルのゴールキーパー、ニック・ポープが先にボールをプレイしたため、ファウルはなかったことになる」と説明している。
しかしこの判定は物議を醸しているようだ。元マンチェスター・ユナイテッドDFガリー・ネビル氏は『sky sports』で「本当に迷っている。ニック・ポープはボールに触れているし、それが審判やゴールキーパーの基準、そしてPKを決める基準になることが多いから」と語っている。また、同じく『sky sports』では元リヴァプールMFジェイミー・レドナップ氏が「彼(ポープ)はボールに触れたが、それがファウルを無効にするに十分だったかどうかはわからない。それが覆されたことに驚いている」と語った。専門家の間でも意見は割れているようだ。
『THE Sun』は、昨季のブライトン対アーセナルの試合でウィリアム・サリバがPKを取られたことを引き合いに出し「先にタッチがあったからといってペナルティでないわけではない。ボールを奪ってそのままプレイを続ける選手にファウルが与えられるのを何度見たことがある?」と疑問を呈している。
また、ファウルでないのならなぜそもそも笛を吹いてプレイを止めたのかという疑問も残る。流していれば背後から走ってきていたブカヨ・サカがボールを拾ったはずであり、そうなればビッグチャンスだった。結局、プレイはドロップボールから再開されており、アーセナルのチャンスは消えている。結果としてディフェンス側に有利な判定になってしまった。
非常にきわどい判断だったが、このPK取り消しはさまざまな議論を呼んでいるようだ。